研究課題
基盤研究(C)
歯髄炎の発症は,口腔顔面皮膚,隣在歯歯髄および対合歯歯髄の興奮性増強を誘導する。その要因として,歯髄炎発症後の,三叉神経節におけるConnexin43, Satellite glial cell, TRPV1, IL-1β, IL-1RI等の活性化および発現増強が関与することを明らかにした。また,咬筋の収縮持続は,三叉神経脊髄路核におけるpERK,アストロサイトの発現増強および活性化亢進を誘導し,歯髄の異所性痛覚過敏増強に寄与することを明らかにした。
歯科保存学
この発症メカニズムの本態を解明することは、診査・診断法の精度そのものが向上するだけでなく、新たな治療法の確立も可能となり、極めて臨床的意義および患者貢献度の高いプロジェクトであるといえる。また患者の通院期間の短縮は結果として国の医療費削減にも寄与し、本研究推進による経済的影響も大きいと考えられる。