レーザー加工とレーザー成膜とが表裏一体の関係にあることに着目し、Er:YAGレーザーによる歯質の切削や歯石の除去を加工と見なし、このレーザーを歯質上でハイドロキシアパタイト(HAp)のバルク体(ターゲット)に照射すれば、歯質上にHAp膜が成膜できると考え、Er:YAGパルスレーザーデポジション(Er:YAG-PLD)法を発案した。本研究ではミスト供給式小型Er:YAG-PLDユニットを試作し、レーザーのコンタクトチップやターゲットの種類、レーザーパワーや繰り返し速度、ターゲットや歯質への水の供給量など、歯質上に固着性に優れ、知覚過敏治療にも適応できるHAp膜の最適形成条件を確立した。
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