研究実績の概要 |
本年度はインプラント支持能の検討を行った.昨年度に検証した同じ病態モデル動物(骨粗鬆症24 羽および糖尿病24 羽)をそれぞれ準備し,埋入条件は下記とした.①ポリリン酸結合人工骨+ PTH ②自家骨+PTH ⇒PTH 投与群③ポリリン酸結合人工骨のみ④自家骨のみ⇒生食水投与群とした. インプラント体の埋入;両側大腿骨関節頭部に骨窩(直径6 mm, 深さ5 mm)を形成後,骨窩中央部へインプラント体の埋入を行い周囲の欠損部へ各移植材をそれぞれ填入した.各病態モデル12 羽にはPTH を4 週間間歇投与し,他の12 羽には生食水を同条件で投与した.埋入から毎週,共振周波分析装置によるインプラント安定係数を(ISQ 値)を測定した.埋入8 週後,インプラント体の除去トルクを測定(n=6) ,他方は骨組織ブロックを採取,非脱灰研磨標本を作製した(n=6).インプラント支持の評価;・インプラント支持能:除去トルク値およびISQ 値の評価・組織学的評価:光学顕微鏡による観察・組織形態計測評価:骨・インプラント接触率の測定骨欠損部骨形成面積率の測定を行った.コントロールと比べ実験群①および②は除去トルク,ISQ値のいずれも高い値を示した.また組織形態計測の結果も同様に有意に高い値を示した.
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