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2018 年度 実施状況報告書

金属アレルギー;感作と発症間に何があるのか?―特異的遺伝子の同定―

研究課題

研究課題/領域番号 16K11599
研究機関徳島大学

研究代表者

細木 真紀  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 講師 (10228421)

研究分担者 西川 啓介  徳島大学, 病院, 講師 (10202235) [辞退]
井上 美穂  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 助教 (20271059)
三好 圭子  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 准教授 (20304537)
宮城 麻友  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 助教 (20625719)
松香 芳三  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (90243477)
田島 登誉子  徳島大学, 病院, 助教 (80335801) [辞退]
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード金属アレルギー / miRNA
研究実績の概要

金属アレルギーは遅延型(Ⅳ型)アレルギーであり,他のⅠ型~Ⅲ型のアレルギー反応とは異なった発症機序であると言われているが,いまだ不明な点が多い.臨床的な疫学データも少ないため,本年度も引き続き,歯科用金属アレルギー外来を受診した患者(95名)を対象として疫学調査を行った,その結果,パッチテストで高い陽性率を示した金属元素はニッケル,コバルト,亜鉛,パラジウム等であった.また,生体親和性が高いとされているチタンに対しても陽性反応を示す患者が出てきているため,日本皮膚免疫アレルギー学会にてチタンに関するアレルギーについて報告した.例数が少ないものの,歯科用インプラントに使用されるチタンもアレルギーを引き起こす可能性が示唆された.
マイクロアレイ解析については,遺伝子,転写因子と複雑な遺伝子発現調節ネットワークを構成する重要な要素であることが次々と明らかになり,次世代バイオマーカーとして注目されている.健常ボランティアとピアスで接触皮膚炎をおこした被験者を対象に,末梢血のmiRNAを測定したところ,接触皮膚炎をおこした被験者においていくつかのmiRNAで発現レベルが亢進あるいは抑制されていることを確認した.中でも発現抑制されているmiRNAは、アレルギーとの関連報告がなく、ターゲットや機能も未解明な因子が多いことから、新規アレルギーマーカー候補になり得ると考えられた.またクラスター解析を行うと,発現パターンの変化を認めた.これらの結果の一部を日本補綴歯科学会平成30年度 関西支部学術大会で報告した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

疫学調査は順調に進み,日本皮膚免疫学会で報告も行った.
マイクロアレイ解析については,申請時の予定していたアレルギー用DNAチップが販売中止になったため,解析方法を変更する必要があり,遅れが生じた.

今後の研究の推進方策

分析依頼する方法に変更せざるを得ず,それに伴い,1サンプルあたりの解析費用が高額になり,当初予定の検体数の解析は不可能と考えられる.しかしながら,少ないサンプルを効果的に解析して結果につなげることが可能であったため,本年度も分析結果の一部を日本補綴歯科学会関西支部学術大会で報告した.

次年度使用額が生じた理由

(理由)
マイクロアレイ解析を2例残しているため,次年度使用が生じた.
(使用計画)
今後,解析を依頼し,解析費用に使用する予定である.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Cross-sectional observational study exploring clinical risk of titanium allergy caused by dental implants2018

    • 著者名/発表者名
      Hosoki Maki、Nishigawa Keisuke、Tajima Toyoko、Ueda Mayu、Matsuka Yoshizo
    • 雑誌名

      Journal of Prosthodontic Research

      巻: 62 ページ: 426~431

    • DOI

      https://doi.org/10.1016/j.jpor.2018.03.003

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Metal allergy patient treated by titanium implant denture: A case report with at least 4-year follow-up2018

    • 著者名/発表者名
      Yan Huijiao、Afroz Shaista、Dalanon Junhel、Goto Nami、Hosoki Maki、Matsuka Yoshizo
    • 雑誌名

      Clinical Case Reports

      巻: 6 ページ: 1972~1977

    • DOI

      https://doi.org/10.1002/ccr3.1753

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] チタンアレルギーの実際と金属アレルギーのリスク評価2019

    • 著者名/発表者名
      細木 真紀
    • 学会等名
      第9回化粧品開発展アカデミックフォーラム
  • [学会発表] 金属アレルギーに関する特異的遺伝子の検討2018

    • 著者名/発表者名
      Y. Zhang, 細木眞紀, 大島正充, 宮城麻友, 成谷美緒, 松香芳三
    • 学会等名
      日本補綴歯科学会関西支部学術大会
  • [学会発表] チタンアレルギーに関する実態調査2018

    • 著者名/発表者名
      細木眞紀, 久保宜明, 松香芳三
    • 学会等名
      日本皮膚免疫アレルギー学会

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公開日: 2019-12-27  

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