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2018 年度 実績報告書

歯周組織の治癒を促進する無機系バイオアクティブセメントの開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K11623
研究機関大阪大学

研究代表者

騎馬 和歌子  大阪大学, 歯学研究科, 招へい教員 (10523087)

研究分担者 橋本 正則  大阪歯科大学, 医療保健学部, 教授 (00337164)
北川 晴朗  大阪大学, 歯学研究科, 助教 (50736246)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード保存修復学 / 無機セメント / イオン溶出 / ガラスフィラー / バイオアクティブ
研究実績の概要

平成29年度までに得られた結果に基づいて、Na2O、CaO、SrO、SiO2、P2O5の組成からなるガラスをグラスアイオノマーセメントに配合し、試作セメントの骨芽細胞様細胞に対する作用を検討した。
CaO/SrOの割合が24.5 wt%/0 wt%、18.5 wt%/6 wt%、12.5 wt%/12 wt%となるように作製した組成の異なる3種のガラス粒子(それぞれCa24.5/Sr0、Ca18.5/Sr6、Ca12.5/Sr12とする)を市販のグラスアイオノマーセメント(ベースセメント、松風)の粉材に20 wt%となるように添加し、液材と混和して、直径5 mm、厚さ2 mmのセメント硬化体を作製した。
つづいて、カルチャーインサートを用いた骨芽細胞様細胞(MC3T3-E1)の培養系で、各硬化セメントを用いてWSTアッセイにより細胞毒性および細胞増殖を評価した。また、同様の培養系において、MC3T3-E1 の骨芽細胞分化をALP 染色によって検討した。
各硬化セメントとMC3T3-E1 の間接培養の結果、Ca18.5/Sr6、Ca12.5/Sr12 を添加したグラスアイオノマーセメントに細胞毒性は認められず、ストロンチウムを含まないCa24.5/Sr0と比較しても、細胞増殖への影響は確認されなかった。一方、Ca18.5/Sr6およびCa12.5/Sr12 を含むグラスアイオノマーセメントと培養すると、ストロンチウムの溶出に基づくと考えられるMC3T3-E1のALP 活性の有意な促進が認められた。
以上から、ストロンチウムを含むバイオアクティブガラスを添加したグラスアイオノマーセメントは生体親和性が高く、骨芽細胞に対する分化誘導能を発現することが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Fabrication of strontium-releasable inorganic cement by incorporation of bioactive glass.2019

    • 著者名/発表者名
      Sasaki JI, Kiba W, Abe GL, Katata C, Hashimoto M, Kitagawa H, Imazato S.
    • 雑誌名

      Dental Materials

      巻: 35 ページ: 780-788

    • DOI

      10.1016/j.dental.2019.02.019.

    • 査読あり
  • [学会発表] Sr 徐放型バイオアクティブガラスのグラスアイオノマーセメントへの応用2019

    • 著者名/発表者名
      佐々木淳一,騎馬和歌子,アベ ガブリエラ,堅田千裕,北川晴朗,今里 聡
    • 学会等名
      第73回日本歯科理工学会学術講演会

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公開日: 2019-12-27  

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