インプラント周囲の生物学的封鎖を達成すべく、細胞接着を促進する表面処理法として「超親水性処理法」を採用し、軟組織接着に最も適した処理条件を探索することを目的とした。具体的は、チタンへの超親水性処理が、上皮細胞と接着・移動を促進する細胞接着性タンパク質ラミニン332の吸着特性に及ぼす影響、およびラミニン332の吸着メカニズムを明らかにする研究を行った。その結果、超親水性処理の最適化を図ることにより、インプラント表面への上皮接着能を向上させ、ひいてはインプラント周囲上皮の下方増殖および細菌の侵入を抑制する生物学的閉鎖を達成できる可能性があることが示唆された。
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