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2019 年度 実績報告書

原子層堆積処理をした生体移植用材料のin vitroおよびin vivo評価

研究課題

研究課題/領域番号 16K11666
研究機関愛知学院大学

研究代表者

林 達秀  愛知学院大学, 歯学部, 准教授 (70367621)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード原子層堆積 / 超薄膜 / 純チタン / ジルコニア / シリカ / 細胞増殖試験
研究実績の概要

本研究では,純チタン試料上に原子層堆積(Atomic Layer Deposition;ALD)を用いてジルコニアまたはシリカの超薄膜を成膜し、同試料上における細胞増殖能を評価した。
使用した純チタン試料は、電子ビーム粉末積層造形(Electron Beam Melting;EBM)装置によって作製した。ジルコニアまたはシリカの超薄膜の成膜は、純チタン試料上にALD装置を用いて行い、成膜後はSTEMおよびEDS分析によりその状態を観察した。
純チタンおよび、ジルコニアまたはシリカ超薄膜を成膜した試料を30 mlの超純水中に浸漬し、浸漬1週および2週後にICP発光分析装置を用いてジルコニウムまたはシリコンの溶出量の測定を試みた。また、ALDによる成膜処理をした試料上での細胞増殖能の評価は、マウス線維芽細胞(L929)および、マウス骨芽細胞様細胞(MC3T3-E1)を用いて、L929では培養1, 3, 5日後,MC3T3-E1では培養1, 4, 7日後に行った。
STEMおよびEDS分析において、ALDによるジルコニアの膜厚は約76 nmであり、シリカの膜厚は約65 nmであった。チタン、ジルコニウムまたはシリコンの溶出量を測定した結果、浸漬1週および2週後とも検出限界値以下であり、何れも純チタン表面上に化学的に安定して成膜されていることが分かった。細胞増殖試験において、L929の細胞数は何れの試料上でも経時的に増加しており、ジルコニアおよびシリカ超薄膜試料ともコントロールとほぼ同等であった。MC3T3-E1においてもL929と同様、何れも経時的に細胞数は増加しており、特に培養7日目のジルコニア超薄膜試料の細胞数はコントロールおよびシリカ超薄膜試料より有意に高い値を示した。
以上から、原子層堆積は純チタンの新たな表面処理法となり得る可能性があると考える。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 原子層堆積処理した純チタン上での細胞増殖能の評価2019

    • 著者名/発表者名
      林達秀、朝倉正紀、鯉江 信、松原正和、植松康明、相武幸樹、三枝樹明道、河合逹志
    • 学会等名
      日本歯科理工学会 第74回秋期学術講演会

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公開日: 2021-01-27  

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