研究課題/領域番号 |
16K11696
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
中原 寛和 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (70324796)
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研究分担者 |
古郷 幹彦 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (20205371) [辞退]
内橋 俊大 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (60757839) [辞退]
藤堂 具紀 東京大学, 医科学研究所, 教授 (80272566)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 口腔癌 / ウイルス療法 / 免疫チェックポイント阻害剤「 |
研究実績の概要 |
本研究では脳腫瘍のような難治性のがんに対して、安全でかつ強い抗腫瘍効果の確認できた単純ヘルペスウイルス1型治療用ウイルス(G47Δ)が、舌癌などの口腔扁平上皮癌の治療に応用し得るかの再検討を行った。まず、マウスにおいて舌癌モデルを作成し、皮下または舌に腫瘍を作成し、G47Δの効果を検討した。さらに舌に腫瘍を播種させ、形成した頚部リンパ節転移に対して、G47Δの効果を検討した。結果は本研究で作成した舌腫瘍モデルにおいて、ヌードマウス、イムノコンピテントマウスにおいて、G47Δは舌局所のみならず、リンパ節転移腫瘍においても抗腫瘍効果を発揮した。 さらに本研究のメインテーマであるウイルス療法と免疫チェックポイント阻害剤の併用療法に関する実験を計画した。併用療法を行う前に免疫チェックポイント阻害剤のin vitroの結果はえられているものの、in vivoの検討を行った。この研究においては期待していた結果に反して、免疫チェックポイント阻害剤の抗腫瘍効果においては効果的な結果が得られなかった。マウスの免疫反応による影響があることは想定していたのもの、現時点ではin vitroとin vivoの結果についていかなる相違が生じているのかの検討を行っている。本研究の継続においては、このポイントの詳細な、継続的研究が必要である。そのうえで臨床研究へフィードバックし得る免疫チェックポイント阻害剤との併用ウイルス療法の確立があると思われる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の途中でスタッフの人事異動があり、実験計画の変更を余儀なくされた。それに伴いin vivoの実験に大きなブランクが生じて、総じて実験を遅れが生じた。今後その遅れを取り返すべく実験を進めてゆきたい。
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今後の研究の推進方策 |
人事異動に伴うスタッフの変更を改善すべく新しいスタッフを募集し、新たな実験スタッフを加え、研究を進めてゆく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
前述の如く人事異動のため、研究スタッフの交代があり、研究計画に遅れがでて、年度内に予算計画を変更したため、残金が出現。今後は予定通りの計画を遂行する予定である。
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