研究課題/領域番号 |
16K11705
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
鈴木 正敏 日本大学, 松戸歯学部, 助教 (60366614)
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研究分担者 |
Bhawal Ujjal 日本大学, 松戸歯学部, 助教 (50433339)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 転写因子DEC1 / 転写因子DEC2 / 転写因子Twist1 / 口腔扁平上皮癌 / 上皮間葉移行 |
研究実績の概要 |
A/WySn妊娠マウスに対し、妊娠11日目から14日目までの4日間に、リン酸緩衝生理食塩液に溶解した25mg/mlの酢酸コルチゾン懸濁液を投与する。妊娠後18.5日目の母体の胎仔を実験モデルとして使用し、その胎仔を4%ハラホルムアルテヒトにて浸漬固定した。固定終了後、胎仔を正中方向で切り出し、常法に従いパラフィン包埋後、薄切し、H-E染色を用いて組織病体の解析を行った。口蓋裂モデルマウスにおけるDEC2、Twist1、Snail、SlugおよびSmad3の発現を免疫染色法により明らかにした。組織・臓器のmRNA発現を可視化する方法としてIn situ hybridization (ISH) 法を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
日本大学松戸歯学部動物実験委員会の本実験承認が9月15日であった。また、本実験で使用するマウスは保存した凍結胚から個体を復元した。凍結2細胞期胚を,精管切除雄ラットとの交尾により偽妊娠誘起したrecipientのSD系成熟雌ラットの卵管に移植して自然分娩させ,個体を復元した。3腹から雄6匹,雌3匹が復元された。復元個体は生後21日までrecipientに哺育させ,離乳後は雌雄別に飼育した。10週齢から同系統の雌雄復元個体を交配して次世代を得,得られた産児は生後21日まで母動物に哺育させた。口蓋裂モデルマウス胎児の作成をした。さらにミーティングをし、必要数を増やしていく予定である。平成28年度の予定の必要数よりも不足していることから、進捗状況はやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
レーザーマイクロダイセクション(LMD) 法を用いて組織を採取 顕微鏡にレーザー照射装置が接続された機器を用いて、顕微鏡下でマウス胎仔の口唇口蓋裂を観察後、切片上の標的組織をレーザーによって切り出し採取する。 DNAマイクロアレイおよびmiRNAマイクロアレイによる網羅的遺伝子発現解析 レーザーマイクロダイセクション法で採取した組織からRNAをmiRNeasy Mini Kit (Qiagen) を用いて抽出し、DNAマイクロアレイおよびmiRNAマイクロアレイを用いて網羅的遺伝子発現解析を行う。DNAマイクロアレイはLow Input Quick Amp Labeling kit (Agilent) を用いて蛍光標識cRNAを合成する。標識cRNAをSurePrint G3 Mouse GE マイクロアレイ (Agilent) にてハイブリダイズさせる。また、miRNAマイクロアレイ解析は、 Agilent Complete Labeling and Hyb Kit (Agilent) を用いて蛍光標識miRNAを合成する。蛍光標識miRNAをSurePrint G3 Mouse (Agilent)にてハイブリダイズを行う。その後Agilent Technologies Microarray scanner (Agilent) で画像を取り込み、Agilent Feature Extraction Software (Agilent) で蛍光強度を数値化する。DNAマイクロアレイおよびmiRNAマイクロアレイの解析はGeneSpring 解析ソフト(Agilent) を用いる。さらにマイクロアレイで得られたデータはIPA (Ingenuity Pathway Analysis) 解析から予測される生物学的過程、転写経路およびネットワークの探索を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成28年度は得られた口蓋裂モデルマウスの個体数が平成28年度の計画予定に達せず、その分、実験数も限られてため消耗品、試薬などの使用が少なかった。
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次年度使用額の使用計画 |
さらなる口蓋裂モデルマウスを作成し、遅れていた平成28年度分の実験を行うために使用する。
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