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2018 年度 実施状況報告書

口腔扁平上皮癌における分子標的薬耐性メカニズムと対策

研究課題

研究課題/領域番号 16K11732
研究機関東海大学

研究代表者

山崎 浩史  東海大学, 医学部, 准教授 (00338708)

研究分担者 森 泰昌  国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医員 (00296708)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード口腔扁平上皮癌 / 分子標的薬
研究実績の概要

上皮成長因子受容体(EGFR)に特異的に結合する抗体であるセツキシマブ(Cmab)は、局所進行頭頚部扁平上皮癌(HNSCC)の局所制御、生存における上乗せ効果、さらに遠隔転移再発HNSCCに対する生存における上乗せ効果が示されている。EGFRの過剰発現や遺伝子コピー数の増加がHNSCCの予後不良に関係することは知られており、特に放射線療法や化学療法後の予後を予測するうえで重要と考えられている。しかしながら、HNSCCにおけるCmabに対する反応性を予測する指標について、EGFRの発現レベルやコピー数は指標にならないとされ、その原因として、変異型EGFRであるEGFRvariantⅢ(EGFRvⅢ)の存在が指摘されている。野生型EGFR(EGFRwt)に対する抗体であるCmabは、EGFR細胞外ドメインに欠失変異を有するEGFRvⅢへの結合性が低いと考えられ、EGFRvⅢを指標としたネガティブセレクションの可能性が示唆されている。そこで、口腔扁平上皮癌(OSCC)におけるEGFRvⅢの発現を検討した。手術療法を施行したOSCC96症例を対象とした。定量RT-PCR法でEGFRwtおよびEGFRvⅢを検出した。PCR産物を電気泳動し、EGFRwt、EGFRvⅢ部を切り出し、シークエンス(サンガー法)を行い、塩基配列を確認した。しかし、EGFRvⅢの発現が不安定であるため、デジタルPCRによる検出と次世代シークエンサーによる確認を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在、次世代シークエンサーによる検討の準備を行っており、このためのサンプルの調製に時間を要している。

今後の研究の推進方策

サンプルの調製が出来次第、次世代シークエンスを行うことになっている。

次年度使用額が生じた理由

本研究の目的のひとつである口腔扁平上皮癌(OSCC)における変異型EGFR(EGFRvⅢ)の発現について検討した結果、OSCCにおいてEGFRvⅢの発現が比較的まれであり、さらに不安定であることがわかった。そこでデジタルPCRと次世代シークエンサーによる精密な検討が必要になった。2018年度内に次世代シークエンサーによる検討を完了する計画であったが、サンプルの調製に時間を要したため2018年度内に完了することが困難となった。そのため次世代シークエンスの委託費が未払いとなり、次年度繰越しとなった。研究計画を1年延長し、2019年度内に次世代シークエンサーによる検討を完了する計画に変更した。

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公開日: 2019-12-27  

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