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2017 年度 実施状況報告書

硫酸カルシウムから作製した多孔質炭酸アパタイトと骨髄幹細胞による骨再生医療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K11752
研究機関徳島大学

研究代表者

藤澤 健司  徳島大学, 病院, 講師 (40228979)

研究分担者 宮本 洋二  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学系), 教授 (20200214)
永井 宏和  東北大学, 歯学研究科, 准教授 (50282190) [辞退]
大江 剛  徳島大学, 病院, 助教 (60432762) [辞退]
高丸 菜都美  徳島大学, 病院, 助教 (40513031) [辞退]
石川 邦夫  九州大学, 歯学研究院, 教授 (90202952)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード炭酸アパタイト多孔体 / 冷間等方圧加圧法
研究実績の概要

硫酸カルシウム粉末とナイロンの短繊維(直径50,120および205μm,長さ約2mm)をファイバーの重量比が10 wt% となるように混合し,混水比 0.2で練和後,冷間等方圧加圧法(Cold isostatic pressing)により50 MPa の圧力下で硬化させた.硬化後,700℃(昇温速度0.13℃/分)で5時間焼成することによってファイバーを除去し,これを前駆体とした.その後,顆粒径が1.0 ~ 1.4 mm となるように粉砕,分粒し,炭酸ナトリウム水溶液およびリン酸水素ナトリウム水溶液に浸漬し,CO3Apへ組成変換を行った.変換前後における形態学的観察は走査型電子顕微鏡を用いて行い,組成分析に関してはX線回折装置およびフーリエ変換赤外分光光度計を用いて行った.
前駆体である硫酸カルシウムは炭酸ナトリウム水溶液に7日間浸漬することで炭酸カルシウムに組成変換し,これをリン酸水素ナトリウム水溶液に14日間浸漬することでCO3Apへ組成変換した.気孔径の違いによる変換速度に差は認めなかった.また,CO3Apへ変換後も前駆体で形成した気孔径は維持されており,炭酸含有量に気孔径の違いによる差は認めなかった.
以上のことから,ファイバー含有石膏を焼成し,これを前駆体として組成変換を行うことにより,種々の気孔径を有するCO3Ap顆粒の調整に成功した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

多孔体の気孔率の向上を目的に,ナイロン繊維の混合比上昇のため,冷間等方圧加圧法という新たな手技を取り入れたため,試料の選定に時間を要した.

今後の研究の推進方策

今後も研究計画どおりに進めていくが,動物実験を重点的に進めていく予定である.具体的にはウサギ頭蓋骨に形成したクリティカルサイズの骨欠損部に炭酸アパタイト多孔体を移植し,骨形成の評価を行う.
さらに近交系ラットの大腿骨から骨髄細胞の細胞懸濁液を調整し,多孔質炭酸アパタイトに注入し,骨芽細胞分化促進培地で培養した後,アルカリフォスファターゼ活性,オステオカルシン産生等を生化学的に検討するともに,これをウサギ大腿骨の骨欠損部に移植し,骨形成の評価を行い,炭酸アパタイト緻密体と比較する.

次年度使用額が生じた理由

(理由)
動物実験の進捗が遅れているため,次年度使用額が生じた.
(使用計画)
動物実験に重点的に使用する予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ナイロンファイバーを用いた多孔質炭酸アパタイトの開発2018

    • 著者名/発表者名
      秋田和也,福田直志,大江 剛,藤澤健司,眞野隆充,宮本洋二
    • 学会等名
      第72回NPO法人日本口腔科学会学術大会

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公開日: 2018-12-17  

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