研究課題
先行研究よりGPCR クラスC受容体の一つであるGLP-1受容体が骨芽細胞上に発現し、BMP-2によりその発現量が上昇することなどが報告されているが詳細は不明である。そこでGPCRクラスBのひとつであるLP-1が骨芽細胞に与える影響を詳細に検討する目的で、次世代シークエンサーによるRNA seqを行い、網羅的な発現遺伝子/転写解析を行った。マウス前骨芽細胞MC3T3-E1を標準培地、BMP-2添加培地およびGLP-1添加培地にて、72時間培養した後、RNAを抽出し、次世代シークエンサー(Hi Seq 2500illlumina社)を用いてRNA seqを行った。シークエンス(paired-end、read長: 4000万)の結果得られたデータからFPKM (Fragments per kilo base of exonmodel per million mapped reads)値を算出し、既知および未知遺伝子と転写産物についてそれぞれ発現量の比較検討を行った。本解析にはToPHat、Bowtie2、Genedata Expressionistを用いた。同定された遺伝子は約32000個で、BMP2添加で発現量が2倍以上に上昇した遺伝子は約6000個、またGLP-1添加で発現量が2倍以上に上昇した遺伝子は約4000個であった。BMP-2およびGLP-1添加に共通して増加した遺伝子は約2500個で、そのうち新規の遺伝子は約1000個であった。一方、同定された転写産物は約70000個で、BMP-2添加において発現量が2倍以上に上昇した転写産物は約22000個、GLP-1添加において発現量が2倍以上に上昇した転写産物は約19000個であった。またBMP-2およびGLP-1添加に共通して2倍以上上昇した転写産物は約12000個であり、新規の転写産物は約9000個であった。
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