• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実施状況報告書

遺伝子改変マウスを用いた歯誘導メカニズムの網羅的解析

研究課題

研究課題/領域番号 16K11783
研究機関新潟大学

研究代表者

原田 史子  新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任助教 (00397150)

研究分担者 前田 健康  新潟大学, 医歯学系, 教授 (40183941)
大峡 淳  新潟大学, 医歯学系, 教授 (40266169)
川崎 真依子  新潟大学, 医歯学系, 助教 (40584587)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード歯数制御 / Ofd1 / Shhシグナル
研究実績の概要

本研究は、歯数を決定するメカニズムを解明するため、歯数の制御に関わる歯の発生開始誘導機構を解明することを目的として、口腔内で歯の欠損と過剰歯が同時に生じるヒト口顔指症候群Ⅰ型 (oral-facial-digital syndrome) の原因遺伝子であるOfd1の欠損マウスを用いて解析を行った。
Ofd1を全身の細胞から除去したOfd1欠損マウスでは胎生初期に致死となり生後の解析が不可能であるため、Cre-LoxPシステムを利用し、Ofd1を組織特異的に欠損させたOfd1間葉特異的欠損マウスおよびOfd1の上皮特異的欠損マウスを作成した。
Ofd1間葉特異的欠損マウスにおいて、ホモ型マウスでは歯の欠損を認め、ヘテロ型マウスでは正常歯、歯の欠損、および過剰歯を確認した。一方、Keratin(K)14Creを交配して作成したOfd1の上皮特異的欠損マウスであるOfd1fl/fl;K14Creマウスでは、歯数の異常は認められなかった。これらの結果により、間葉のOfd1が、歯数の制御に必須であることが明らかとなった。
また、Ofd1間葉特異的欠損マウスのヘテロ型およびホモ型マウスの間葉から抽出したRNAを用いてマイクロアレイを行った結果、Shhシグナルの異常が確認された。さらに、in situ hybridization を行い、野生型マウスと比較した結果、Ofd1間葉特異的欠損マウスにおいて、マイクロアレイで得られた結果と同様のShhシグナルの異常が認められた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度の成果より、Ofd1遺伝子欠損マウスにおいて間葉でのShhシグナルの異常が観察された。次年度は、Ofd1欠損マウスに認められたShhシグナルの異常が、歯数異常の原因であるかどうかを検索するため、Shhシグナルの改変マウスを使用する予定であるが、これに必要なShhシグナル欠損マウスやShhシグナルレポーターマウスの作成は、既に完了している。

今後の研究の推進方策

Shhシグナル改変マウスにおける歯数の異常の有無について確認し、Ofd1間葉特異的欠損マウスにおいて認められた歯数の異常と比較する。Shhシグナル改変マウスとOfd1間葉特異的欠損マウスにおいて同様の歯数の異常が認められた場合、アンタゴニストや発現ベクターなどを、これらのマウスへ導入することによるレスキュー実験を行い、歯数の異常が形態的・分子的にレスキューされるかどうかについて検索する。

次年度使用額が生じた理由

予想金額より納入価格が下回ったため、僅かな差額が生じた。

次年度使用額の使用計画

次年度の消耗品の購入に充てる。

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi