研究課題/領域番号 |
16K11784
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
村田 有香 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (90755068)
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研究分担者 |
山城 隆 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (70294428)
黒坂 寛 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (20509369)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 骨芽細胞分化 / 骨細胞 |
研究実績の概要 |
骨細胞は骨組織を構成する細胞の大多数を占め、多数の細胞突起を伸ばして骨細胞間あるいは他の細胞とのネットワークを形成している。この細胞間ネットワークを介して、骨細胞はメカニカルストレスを感知し、様々な遺伝子やタンパクを発現して骨代謝を調節する。骨細胞の分化は未分化間葉系幹細胞から骨芽細胞への分化に始まり、分化に伴ってマトリックスタンパク質(骨基質)を産生し、骨基質の中に埋もれて石灰化することにより骨細胞となる。これまでに、未分化間葉系幹細胞を骨芽細胞および骨細胞に分化させる試みが多くなされているが、骨細胞への分化誘導を行う手法は完全には確立されていない。 本研究は、三次元培養を行い、さらには骨細胞分化を誘導する様々な因子を用いることで、効果的に未分化間葉系幹細胞を骨芽細胞および骨細胞へと分化誘導させる新たな手法を確立し、その手法を用いて骨細胞分化に関与する詳細なシグナル経路を解明することを目的とした。 我々はⅠ型コラーゲンを用いてゲルを作製し、骨原性細胞であるマウスMC3T3-E1細胞をコラーゲンゲル内に包埋あるいはコラーゲンゲル上に播種して三次元的に培養した。培養液にはリン酸などの試薬を添加した。分化誘導7日目および14日目の細胞を、ファロイジン、DAPIなどの蛍光標識染色を用いて形態観察を行ったところ、いずれにおいても細胞から突起が伸びていることが確認できた。分化誘導を行った細胞からmRNAを抽出し、リアルタイムPCR法を用いて骨細胞分化マーカーの発現を解析したところ、分化誘導によりこれらの遺伝子発現が上昇していることがわかった。これらのことから、未分化間葉系幹細胞を分化誘導させることで骨細胞様の細胞へと分化することが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度に予定していた実験計画は遅滞なく行われたことから、おおむね順調に進行している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、分化させた細胞の形態を生体内の骨構造と比較して、細胞分化をさらに詳細に評価するとともに、様々な培養条件を比較検討し、それぞれの分化誘導因子による作用を解明する。これにより、骨細胞への分化に最も効果的な培養方法を確立する。
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