研究課題
本研究は近年骨代謝において重要な役割を果たしていることが明らかとなっているsemaphorin3Aの下顎頭軟骨の恒常性の維持、および抗炎症作用について検討し、最終的には進行性下顎頭吸収のような重篤な軟骨性疾患に適応することを目的としている。最終年度、2018年度までに達成した実験1として設定したin vitro実験(Semaphorin 3A Inhibits Inflammation in Chondrocytes under Excessive Mechanical StressとしてMediators of inflammation 2018に採択)をさらに細かいメカニクスまで検討を行った。Flexer Strain Unitを用い軟骨細胞ATDC5に過度な機械的刺激を付与し炎症状態を作り出しintegrinを介したメカニクスとsemaphorin3Aシグナルのメカニクスの相互作用に対して検討を行った。上記の炎症状態はintegrin-FAKを介して生じていることが明らかとなったが、semaphorin3Aとの直接的なクロストークはこれまでのところ判明していない(FAKに関する一部の研究結果はinflammationに採択された)。また実験2として予定していたラット下顎頭高負荷モデルに関しては、semaphorin3Aのコスト的に実験中断を余儀なくされた。そのため、代替案として少ない薬剤量で対応できるex vivoの器官培養法で検討を続けた。これまでのところ下顎頭器官培養実験でsemaphorin3Aの抗炎症効果について遺伝子レベルでは良好な結果を得ている。今後は組織学的検討を継続して行う予定である。
Elucidation of the inflammatory mechanism of mandibular cartilage development and the establishment of a prevention method for PCR using Sema3A
すべて 2019 2018 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)
Impact
巻: Number 4 ページ: 67-69(3)
10.21820/23987073.2019.4.67
inflammation
巻: 41(5) ページ: 1621-1630
10.1007/s10753-018-0805-8
Mediators of Inflammation
巻: 1 ページ: 1-9
10.1155/2018/5703651
https://www.ingentaconnect.com/content/sil/impact/2019/00002019/00000004/art00023