研究課題/領域番号 |
16K11869
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
弘中 祥司 昭和大学, 歯学部, 教授 (20333619)
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研究分担者 |
石崎 晶子 昭和大学, 歯学部, 講師 (00710386)
村田 尚道 岡山大学, 大学病院, 助教 (10407546)
三田村 佐智代 (林佐智代) 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (40343579)
佐藤 秀夫 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 講師 (40507125)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 舌圧 / 幼児 / 咬筋 / 咀嚼 / 体組成 / 超音波エコー |
研究実績の概要 |
超音波エコー装置を用いて摂食嚥下器官の研究を行っている機関は少ない。これは、超音波エコー装置がかなりの高額であることにも起因している。しかしながら、産科や乳腺科のように被曝のリスクが高い分野では、超音波の研究は進んでおり、母胎内の胎児の表情や唇顎口蓋裂の出生前診断など、子供に安全であり、また歯科の分野においても利用価値が高い。 その点から、超音波エコー装置は、被曝も無く、嚥下の瞬間もこれまでの弘中の報告から観察することは可能である。本研究では、小児の舌と咬筋に着目して、研究を行った。保育園に通う幼児236名のうち, 舌圧測定が実施困難だった児27名と実施可能であった児209名を対象に、 保護者へのアンケートの実施、 握力、 体組成、咬合力、 舌圧、 舌の厚みの測定を行った。 舌圧はJMS舌圧測定器を用いて行った。 舌圧(kPa)は3歳児:11.8±7.7、 4歳児:16.7±7.5、5歳児:22.1±9.5、6歳児:25.4±8.2であり、年齢と有意に相関した。 また、舌圧は身長、体重、握力、骨格筋量と有意な相関を示した。 また、咬合力、 舌厚と有意な相関は認められなかった。 発音がしにくい、 噛まない、飲み込めないなど、 機能的な問題がある児は、舌圧が低い可能性があることが示唆された。最大舌圧は年齢とともに増加を示した。 また、 舌圧は握力と関連を示し、 舌圧は身体機能や全身の筋力との関連性が示唆された。 また、 幼児期において、 舌圧は発音や食事との関連性が示唆された。
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