研究課題/領域番号 |
16K11919
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
石川 陽子 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (40453039)
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研究分担者 |
野村 亜由美 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (50346938)
成瀬 和子 東京医科大学, 医学部, 教授 (70307122)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 異文化看護 / 外国人患者 |
研究実績の概要 |
平成29年度は平成30年度の調査に向けた準備を行った。Dr. Campinha-Bacoteが開発した IAPCC-R(Inventory For Assessing The Process Of Cultural Competence Revised Version 異文化ケア能力尺度)の日本語版を作成した研究者とコンタクトをとり、日本語版IAPCC-Rのワ―ディングに関し議論を行った。IAPCC-Rは米国で開発されたため、異文化を持つ患者またはケアの対象者が移民であることを想定している。しかしながら日本の医療機関で看護師が異文化を意識する場合は患者が外国人であることが多い。これが設問のワ―ディングにも影響を与えていると考えられた。このため異文化看護能力を測定する尺度について国内も含め再度文献検討を行った。日本で作成された異文化看護の尺度としては、Dr. Campinha-Bacoteの異文化ケア概念モデルを基盤に作成された46項目の「異文化間看護能力」があり、信頼性・妥当性が検証されている。調査の準備として、当該尺度の使用および基盤とする理論について研究班で検討を行った。 IAPCC-Rの開発者であるDr. Campinha-Bacoteとコンタクトをとり、使用に関する情報を得た。 また、調査対象施設をJMIP(外国人患者受入れ医療機関認証制度)認証病院としていることから、その特徴を把握するためにJMIPの調査項目について詳細な分析を行い、JMIP認証病院コーディネーターナースの活動を把握した。平成30年度の調査に向けて地域特性を考慮した上で調査対象病院を確定するとともに、インタビューガイド、調査票の検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
IAPCC-R(異文化ケア能力尺度)の日本語版を作成した研究者からは使用の許可を得ることができた。しかし、日本語版はかなり難解な表現となっているため、そのまま使用するのが難しいこと、著作権はオリジナル版の作者にあり、調査の際に高額な使用料が発生することが判り、他の尺度の使用について再度文献検討を行い検討したことから時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度は、JMIP(外国人患者受入れ医療機関認証制度)認証病院のコーディネーターナースにインタビューを行う。現状把握をふまえ、調査票の項目を修正し、12月から3月にかけて量的調査を実施する。平成31年度は調査結果をまとめ発表を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由) IAPCC-R(異文化ケア能力尺度)の使用について使用料が発生することが判り、調査費用を確保する必要が生じたため、尺度作成者の訪問(米国)を中止し、メールでのコンタクトを取った。 (使用計画) 平成30年度の調査費用に充てる。
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