研究目的:研究者が関連する医学部付属4病院の専門看護師・認定看護師の有資格者を対象に、各専門教育課程で学修したフィジカルアセスメントに関連した科目の内容や教授方法、その後の臨床現場における活用方法や後輩指導の際の教育方法等に関する意見や基礎看護学教育への要望等について面接調査を行い意見を募った。得られたデータから、今後のフィジカルアセスメント能力向上のためのプログラム作成を試案することとした。 研究方法:付属4病院の有資格者のうち、(計106名:専門看護師18名、認定看護師88名、2017年度現在)本研究の趣旨に同意が得られた28名に対し面接調査を実施した。面接調査時には既存のフィジカルアセスメント関連テキストに列挙されている項目一覧表を参考にしながら、資格取得課程教育における学修内容や学修方法、印象に残っていること、また資格取得後、臨床現場に戻ってきて現場で必要とする看護師のフィジカルアセスメント能力とはどのようなものか、看護師が実践している身体面の観察力に関する意見等について自由に語ってもらった。現在逐語録作成を作成し、各逐語録の意味ある語り部分の抽出を行っている段階である。 上記面接調査に着手する前に、2017年2月現在の看護系大学院の中で既に38単位の教育課程(フィジカルアセスメント教育の義務化が含まれた)を実施している69校のうち授業内容・展開が示されていた36大学院のホームページ上で公開している「フィジカルアセスメント」の内容・方法を調べ、研究テーマ「38単位専門看護師教育課程におけるフィジカルアセスメント教育の実態把握」東海大学健康科学部紀要第23号(pp.121-127)において誌上発表を行った。
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