研究課題/領域番号 |
16K11936
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研究機関 | 鳥取看護大学 |
研究代表者 |
細田 武伸 鳥取看護大学, 看護学部, 准教授 (70359876)
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研究分担者 |
粟納 由記子 鳥取大学, 医学部, 講師 (20457336)
三好 雅之 鳥取大学, 医学部, 助教 (60632966)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 救急隊員 / 介護技術 / 医療教授 / 看護技術 |
研究実績の概要 |
本研究は、平成27年度に実施した「救急隊員の介護技術実態調査」の結果を基として、問題となった救急隊員の介護技術を明らかとし、看護の視点より救急隊員養成課程の教育に加えることができる、介護技術教育プログラムを開発し、その効果を検証することを目的とする。平成28年度は、①「救急隊員の介護技術プログラムの開発」のため、既に着手している研究の評価とそれを踏まえた「介護技術講習会」の試行、②研究体制の再構築、③類似の研究に対する情報収集、④課題に関連する文献調査を行った。 具体的には、 ①として、平成27年度に行った、鳥取県西部広域行政管理組合消防局、鳥取県中部ふるさと広域連合消防局、安来市消防局の救急隊員に対して行った「救急隊員の介護技術調査」(悉皆調査)結果の再評価を行い、救急隊員の介護技術ニーズを明らかにし、地元救急救命士会の助力を得て、救急救命士を中心とした救急隊員の一部に鳥取大学医学部を会場として「介護技術講習会」を試行した。 ②として、各消防局の鳥取県中部地震を踏まえた担当者の交代、幹部職交代等の影響による研究体制への影響を最小限とし、研究体制の維持を目的とした、大学と消防の信頼関係の再構築を行った。 ③として、看護系学会参加による基礎看護学技術の他の職種への教授方法の検討、日本医療教授システム学会参加をはじめとする教育プログラム作成関連の検討を行った。 ④として、救急隊員らに介護技術を教授し、介護技術を実践する際に法律上の課題となると考えられる「応急手当」に関する文献調査を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度に研究対象者らが所在する鳥取県において、大規模な地震があった。このため、本研究では、主に県内の消防局所属の救急隊員を対象とする研究のため、災害対応が優先されたため、研究の進捗が遅れている。また、研究者らも鳥取県内に所在する大学に所属する医療関係者のため住民に対する災害対応が優先された。
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今後の研究の推進方策 |
災害対応もひと段落したため、今年度は、実施可能なものとして、昨年度より研究対象者である救急隊員の所属する消防局の指導救命士に対するインタビュー調査を基とした質的調査、また昨年度に実施した一部の救急隊員向けに行った「介護技術講習会」の試行を評価するためのアンケート調査の実施を計画し、準備に着手している。これを受けて、質的調査と量的調査の結果より、救急隊員の介護技術向上のため、新たな教育プログラムの開発を予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度、鳥取県にて大規模地震が発生し、本研究の客体となる救急隊員らが災害対応に従事したため、研究の進捗が遅れた。また、本研究の研究者が所在する大学も県内に位置し、本研究の研究者は全て医療関係者のため、被災者及び彼らに関連する支援を法が求める優先事項として実施したため、研究の進行が遅れた。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度は、研究対象者である救急隊員の所属する消防局の指導救命士に対するインタビュー調査を基とした質的調査、また昨年度に実施した一部の救急隊員向けに行った「介護技術講習会」の試行を評価するためのアンケート調査の実施を計画している。これを受けて、質的調査と量的調査の結果より、救急隊員の介護技術向上のために、具体的な新たな教育プログラムの開発を予定している。
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