研究課題/領域番号 |
16K11949
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研究機関 | 長野県看護大学 |
研究代表者 |
西垣内 磨留美 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (70360021)
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研究分担者 |
太田 克矢 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (60295798)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 看護系大学院生 / 教育的支援 / 英文要約 |
研究実績の概要 |
平成30年度は、英文要約作成支援アプリケーションの完成に向け、アプリケーションの構成を策定し、引き続き盛り込む内容のデータ収集を行った上で、検討を重ねた。また、学会発表においてプロジェクトの意義や経過を報告するとともに、アプリケーションの有効性を検証するため、策定中の構成について検討した。 前年度から引き続き行なった作業は以下の通りである。アプリケーションの内容のデータ収集として、情報検索サーバのEBSCOを活用して看護系英語論文の抄録を収集し、合計350 件のデータを分析する作業を行ない、これらの中から、アプリケーション第1部を構成する例文として相応しいものを厳選し、和訳をつける作業を行なった。 さらに、平成30年度は、アプリケーションの具体的な構成を策定し、第2部を構成する英文法上の注意事項の資料を収集し、英文要約作成時に特に必要となる、文法事項、それに関連する注意事項の収録に向け検討を重ねた。今後、この結果を精査し、第2部の収録内容を決定する。 研究発表としては、国際学会に参加し、"Examining the Contents of an Educational Application to Support Japanese Graduate Students in English Abstracts Writing"という題目のもと、本研究の意義と経過、アプリケーションの構成の策定と内容に関する報告を行い、意見・情報を収集し、本研究プロジェクトの現時点での成果と今後の計画について検討した。 また、アプリケーション制作に向け、委託業者に関する情報を収集し精査した。 遅延が生じているものの、アプリケーションの開発に向けて収録内容の検討、構成の策定などプロジェクトは着実に進行しており、今後の計画遂行につながる実績が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
アプリケーションに盛り込むデータの基礎となる抄録の収集作業が前年度までずれ込み、データの検討開始に遅れが生じた。加えて、引き続き、用いる例文の精査とその翻訳作業を行なったが、看護学論文の検討と英文翻訳能力を要するもので、アルバイトなどの研究補助員に委託することができない作業であり、確認作業のみならず基本的な作業を含め全ての過程を通して、研究代表者が専ら作業に当たる必要が生じ、予想以上の時間を要した。また、研究代表者は学会の会長を務め、学内の委員長業務等も重なり、多忙を極めたため、累積した遅延を回復できず、研究期間の延長を申請し、認可を受ける結果となった。アプリケーション第1部については、検討を重ね、一定の成果を得たが、第2部について、さらなる確認、検討によって強化する必要がある。 成果の公表としては、策定したアプリケーションの構成、及び、精査した収録内容に関する学会発表による中間報告となった。
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今後の研究の推進方策 |
今後の計画としては、成果としてこれまでに得られたアプリケーションの収録内容、および策定した構造上のプランを再検討し、最終版の作成に向け、研究を進める予定である。第1部を確定する作業に加え、特に、英文要約作成時に特に必要となる、文法事項、それに関連する注意事項に関わる第2部について検討内容をもとに実践的な活用に向けて収録内容を決定したいと考えている。アプリケーション全体の構成の有効性を確認、必要であれば改善や修正を行ない、精度を高めた最終版を作成することを目指す。 さらに、作成するアプリケーションに適した制作業者を選定し契約を結び、担当者とともに、作成に向けた作業を開始する。 作成後のアプリケーションの実践的な試行の方法について検討して準備を進め、より効果的なアプリケーションの検討のために試行が実施できるよう努力する。 また、学会参加により包括的な研究成果を公表する。 本研究課題であるアプリケーション開発の取り組み、それに関わる研究について、できるだけ円滑に最終段階に至るべく推進する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
アプリケーションの収録内容の検討、確認、最終決定のため、資料代を要する。また、2018年度までにアプリケーション制作業者との契約に至らなかったため、2019年度に契約費用を持ち越している。業者にに支払うための制作費用を要する。アプリケーション試行のために必要な機器の準備費用を要する。また、成果の公表を予定しているため、学会参加のための旅費を要する。 計画の方向性に変更は生じないため、アプリケーション開発の取り組み、それに関わる2019年度研究計画の内容(今後の研究の推進方策参照)が順調に進むように努め、経費を執行する予定である。
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