本研究は、看護基礎医学科目(専門基礎科目)のモデル・コア・カリキュラムの構築を目指して実施した。2017年度に、文部科学省より「看護学教育モデル・コ ア・カリキュラム(案)」が公表された。専門基礎科目についていえば、教科書の大見出しが並んでいて、大筋の項目の列挙にとどまっていた。したがって、看護系教員や非常勤の医学系教員が科目を担当する際に、どこまで教えれば良いか判断するための共通の指標とはなりにくく、本研究の目的からは不十分と判断し た。そこで、さらに細部にわたるモデルカリキュラムが必要と考え、研究を続行した。昨年度までに専門基礎科目(基礎医学科目と疾病に関する科目)のモデル・コア・カリキュラムの構築のために、カリキュラムを構成する項目(細目)の抽出と再編成 を行った。 本年度は看護教育におけるそれぞれの項目の妥当性を検討するために、看護系教員による確認を依頼した。 また、初年度から3年経過しており、その間にカリキュラムの改定も行われたことから、国内の大学シラバスについて再調査、確認の作業を行った。以上の検討を終え、最終カリキュラム案をまとめた。
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