研究課題/領域番号 |
16K11955
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
松田 明子 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (00346347)
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研究分担者 |
長谷川 純一 鳥取大学, 医学部, 教授 (60189529) [辞退]
萩野 浩 鳥取大学, 医学部, 教授 (80208412)
田中 康仁 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (30316070)
藤本 隆 奈良県立医科大学, 医学部, 病院教授 (60264850)
原 良太 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (10597107)
藤村 貴則 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (90623489) [辞退]
青井 博志 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 技師 (90788423)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 臨床薬理学 / 生物学的製剤 / 看護継続教育 / 医療安全 / 関節リウマチ患者 / 外来患者 |
研究実績の概要 |
生物学的製剤(BIO)の導入により関節リウマチ(RA)は治療可能になった。一方で感染症などの重篤な有害事象は増加した。従って、看護師はRA患者の薬物治療時のリスク管理や患者指導技術が重要となる。そこで、看護継続教育としてRA治療のBIOに関する臨床薬理学分野の実践教育プログラムの構築を目的に、29年度は、「看護師に対する臨床薬理学分野に関する教育介入とその検証」について看護師52名に実施した。30年度は、29年度に実施した研究において、RAの診療補助業務経験のある看護師39名(業務群)と経験がない看護師13名(非業務群)の2群に分け、ベースラインおよび教育効果ついて分析した。ベーラインでは、RAの薬剤および危険因子のリスク管理における理解と実施状況等とした。教育介入効果の評価では、臨床薬理学に関する教育内容の各項目(患者の特性、薬剤のリスク管理、危険因子とリスク管理、添付文書の活用と観察点)の設問の正答率等とした。その結果、ベースラインでは、RA診療補助業務経験の有無にかかわらず看護師は、RA患者の薬物治療時のリスク管理や添付文書に沿った観察について理解および実施出来ていない者が多かった。また、RA診療補助業務経験の有無にかかわらずベースラインにおいて看護師の臨床薬理学に関する教育内容の各項目の正答率に有意差はなかった。教育介入効果では、非業務群に比べて業務群の方がより回答率が増加し、効果的であった。今後、これらの結果をもとに、実践教育プログラムの構築を行っていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
看護継続教育としてRA治療のBIOに関する臨床薬理学分野の実践教育プログラムの構築を目的に、29年度は、「看護師に対する臨床薬理学分野に関する教育介入とその検証」について実施した。30年度はその結果を分析した。その結果、RA診療補助業務の経験に応じた継続教育が重要であることが示唆された。このことから、これまでの結果をもとにRA患者の看護師の臨床薬理学分野に関する実践教育プログラムの構築にあたり、知識構築およびそれを活用できるような実践教育プログラムにわけ、リスク管理および安全対策の視点から検討していく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
29年度に「看護師に対する臨床薬理学分野に関する教育介入とその検証」を実施した。30年度は、この研究結果を分析し①看護師のRA治療に対する知識・技術状況を明らかにした。②教育プログラムの効果を評価した。2019年度は、②の結果を学会等に発表する。また、看護継続教育としてRA治療のBIOに関する臨床薬理学分野の実践教育プログラムの構築を目的に、引き続き、臨床薬理学、医療安全医療倫理等に関する学会や施設見学等に参加し、専門知識の習得に努める。 2019年度は、実施した研究結果を、臨床現場に報告するとともに、実践教育プログラムを活用出来るように、臨床現場の意見を反映できるように検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由) 29年度研究実施した研究実施施設の施設使用料等が不要であったため、経費が繰り越している。 (使用計画) 繰り越し金額については、2019年度の研究遂行するための費用として計画する。
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