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2017 年度 実施状況報告書

看護記録の質的点検を自動化する内容監査プログラムの研究開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K11986
研究機関神戸大学

研究代表者

菅野 亜紀  神戸大学, 医学部附属病院, 医学研究員 (20457039)

研究分担者 高岡 裕  神戸大学, 医学部附属病院, 准教授 (20332281)
藤原 由佳  神戸大学, 医学部附属病院, 看護師 (40314489)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード看護記録 / 診療録監査 / 自然言語処理
研究実績の概要

本研究は、看護情報システムに入力される経過記録の自由記載文を解析し、質的点検(内容監査)の自動化に利用可能なプログラムの研究開発を最終目標としている。
平成29年度は、前年度に引続いてコーパスを作成すると共に、看護記録内の自由記載文に対して形態素解析や係り受け解析を行った。はじめに、形態素解析ソフトMeCabで文章を解析した。その結果、使用頻度の高い表現として「~(の)ため(に)、~した」や「~あり。」が文章の16%で使用されており、次いで「~とのこと。」が文章の3%で使用されている特徴を見出した。いずれも、『本題の理由』+『本題』という構造の文章が多い事を示唆している。
次に、係り受け解析ソフトCaboChaで文章を解析した。1文あたり10文節以下の文章が全体の90%を占めていた。また、係り受け関係にある文節間の距離を解析した。その結果、ほぼ全ての文章で係り先の文節との距離が10文節以内に集約されていた。これは、通常の文章の場合よりも係り受け関係にある文節間の距離が小さい傾向を示している。なお、文節間の距離が15文節以上の文が3例あり、これらは複数の文に分割可能であることが判明した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

昨年度コーパス作成のため、電子カルテの中の看護記録から文章を選択し、個人情報を除外して我々が開発済みの文章変換プログラムで一次処理した。しかし、研究を進めていく課程で文章変換プログラムに機能の追加が必要であることが判明し、現在まで取り組んできた。以上のように看護記録コーパスの作成について当初予定よりやや遅れていることから、やや遅れていると判断した。

今後の研究の推進方策

看護記録コーパスの作成と形態素解析および係り受け解析を進め、引続き文章の特徴と規則性を精査する。その結果を基に、簡潔な文章への自動変換および修正候補を提示するアルゴリズムを作成する。

次年度使用額が生じた理由

研究進捗に関連し旅費や人件費が当初の見積額より少なくなり、次年度使用額が生じた。平成30年度の研究成果の発表・関連研究の情報収集や打合せ等に、研究費を使用する予定である。

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公開日: 2018-12-17  

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