研究課題/領域番号 |
16K11992
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
勝山 貴美子 横浜市立大学, 医学部, 教授 (10324419)
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研究分担者 |
朝倉 輝一 東洋大学, 法学部, 教授 (00522913)
真野 俊樹 中央大学, 戦略経営研究科, 教授 (20327886)
青松 棟吉 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (30571343) [辞退]
撫養 真紀子 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (60611423)
加藤 憲 愛知淑徳大学, 健康医療科学部, 准教授 (90753038)
大山 裕美子 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (90736349)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 多職種連携教育 / 急性期病院 / くらし / ヘルスメンター |
研究実績の概要 |
本研究は、急性期病院に勤務する医療従事者に対する対象者のくらしを見据えたケアのために必要な人材育成上の問題を明確にし、その課題を解決するための方法として多職種連携教育の手法の有用性を検討することを目的としている。2019年は昨年度までに実施した当事者である患者や家族から寄せられた電話相談事例のナラティヴ分析および多職種を対象とした研修で収集された対象者のくらしを支援する医療提供における問題や課題、特に多職種間で生じる問題に焦点をあてた事例をもとに教材化を行った。多職種に対し、作成した教材を用いて教育試案を2つの医療機関において実施し、質的に評価を行った。これらの研究の実施を通して、対象者の“くらし”を見据える、ということばそのものが非常に抽象的で、急性期病院の医療従事者を対象としているという観点で非常に短期的な視点での教育プログラムであるという課題を残したものの、多職種で議論をすることで多職種間の価値の違いに気づき、よりよいケアの提供のための協働のあり方を模索できる意義も確認できた。教育内容に関連し、急性期病院の医療従事者が認識する倫理的苦悩の実態と、その職種間の違いを明らかにする目的で、医療従事者200名程度(医師、看護師、MSW)を対象としたインターネット調査を実施した。調査内容は、倫理的悩み測定尺度(JMDS-R)3因子14項目(石原2018)を5段階のリッカート方式で、その他、経験年数、平均在院日数などとした。【尊厳の欠如】【非倫理的行為の黙認】【質担保が困難な協働】の各因子を従属変数とし、重回帰分析を行った。【尊厳の欠如】はR2の変化量が有意であり ( ⊿ R2=.084, F(7,566), p<.05)、「職種」(β=.27, p<.05) は有意な効果を「経験年数」( β =-.16, p<.05) は負の有意な効果を示した。
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