研究課題/領域番号 |
16K11996
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
撫養 真紀子 大阪府立大学, 看護学研究科, 准教授 (60611423)
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研究分担者 |
勝山 貴美子 横浜市立大学, 医学部, 教授 (10324419)
志田 京子 大阪府立大学, 看護学研究科, 教授 (20581763)
青山 ヒフミ 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (80295740)
北居 明 甲南大学, 経営学部, 教授 (30278551)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 中小規模病院 / 職務満足 / Appreciative Inquiry |
研究実績の概要 |
本研究では地域包括ケアシステムの推進において重要な役割が期待されている中小規模病院の5~15年目の中堅看護師を対象にしている。研究目的は、病院の看護管理者と協働して仕事に対する肯定的な態度を再構築し、職務満足を促す教育プログラムを開発することである。今年度は教育プログラムによる介入研究に向けて、教育プログラムの試作と実用化の検討を行った。そこでは、Appreciative Inquiry(以下AI)に基づくポジティブアプローチ、中堅看護師の教育プログラムの現状、職務満足を促す教育的な支援についての文献検討を行い、仕事の意欲や職務満足を促すことを目指した「AIを活用した人と職場の活性化プログラム」を作成した。中小規模病院において、作成した教育プログラムを実践し、その取り組みを分担者が主催する研究会において発表した。教育プログラムの評価としては、「AIのプロセスに沿って作成されており、アクションプランの立案などより現実的に活用できる内容であった」、「前向きに物事をとらえていく志向を促すことは臨床において重要である」などの評価を看護管理者より得た。しかし、一方では臨床での継続の難しさ、業務に直接関係しないプログラムの内容であり、看護管理者が中堅看護師にどのようにかかわればよいかがよくわからないという語りもあった。教育プログラムの効果には、看護管理者からの支援が重要であることから今後も教育プログラムの内容の洗練を行っていく。教育プログラムに参加した中堅看護師にも、引き続き教育プログラムについての課題等のインタビューを行い、明らかにしていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
教育プログラムの作成と実用性の検討は行えている。 対象者である中堅看護師のグループインタビューは実施できたが、個別のインタビューについてはこれから行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
中堅看護師に対して、個別のインタビューを行い、その結果を踏まえて試作した教育プログラムを精選させる。また、引き続き文献検討を行い、その結果を踏まえて「中小規模病院に勤務する中堅看護師への職務満足を促す教育プログラム」を作成し、介入研究を実施する。当初の計画では介入プログラムの対象者を50名(介入群25名、対照群25名)を予定していたが、現在、介入を予定している施設では対象者が若干少なくなる可能性がある。今後も看護管理者と協力をしながら研究を遂行していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年度に予定をしていた教育プログラムの米国の実態調査は、学事のため延期となった。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度は国際学会での発表と中堅看護師の教育プログラムの現状の把握を行う。
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