日本では専門看護師(Certified Nurse Specialist)は患者・家族の直接的なケアに携わるだけでなく、スタッフの教育、多職種との連携・調整、医療・ケアのシステムの開発等、重要な役割を担う。困難な事象の複雑な状況を解きほぐし、関係者間の価値観の相違や葛藤を明確化し医療の質を高めるための倫理調整は、CNSとして重要な役割であり、総合的で高度な実践力が求められる。本研究は、ますます高まる倫理調整に関する実践力の開発において、CNSが理論的な知識を学習することだけではなく、日々の実践経験を捉え直し、意味づけることによって学ぶことが可能な理論的基盤にたった教育プログラムであると考える。
|