研究実績の概要 |
本研究は、個人が仕事と家族役割を遂行することにより得られる豊かさ、ワーク・ファミリー・エンリッチメントを測定する英語版尺度の日本語版を開発することを目的とした。 2016年(1年目)は、英語版ワーク・ファミリー・エンリッチメント尺度の開発著者であるDr. Kacmar, K, Michele に尺度の日本語版を開発することについての許可を得た後、順翻訳、逆翻訳を行い、2017年2月に尺度開発者より作成した日本語版尺度について承認を得た。 2017年(2年目)は、日本語版ワーク・ファミリー・エンリッチメント尺度の信頼性・妥当性を検証するための調査に用いる質問紙の内容を検討した。ワーク・ファミリー・エンリッチメントの先行要因となる変数、関連する結果変数等を検討し、各変数を測定するための尺度を検索した所、ワーク・ファミリー・エンリッチメントの先行要因である仕事及び家族負荷を測定する尺度の日本語版が見つからず、英語版尺度を使用することとした。8月に仕事及び家族負荷尺度の英語版著者(Dr. Matthews, R. A)に、尺度の日本語版作成について許可を得て、順翻訳、逆翻訳を行い、11月に日本語版仕事及び家族負荷尺度について開発者の承認を得た。その後、2018年2月に活水女子大学倫理委員会へ研究調査実施の倫理申請をし、2018年3月に「条件付承認」の結果を得た。 2018年(3年目)8月に研究実施について倫理委員会の承認を得た。その後、64か所(病院4か所、介護老人保健・福祉施設20か所、訪問看護事業所34か所、一般企業6か所)の調査対象事業所より研究調査実施の承諾を得て、10月~2019年3月まで質問紙調査を実施した。今後は、得られたデータを分析し、作成した尺度の信頼性及び妥当性を検証して結果を学会及び論文にて発表する予定である。
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