研究課題/領域番号 |
16K12016
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研究機関 | 福井医療短期大学 |
研究代表者 |
吉江 由加里 福井医療短期大学, 医歯学系, 教授 (00723826)
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研究分担者 |
加藤 真由美 金沢大学, 保健学系, 教授 (20293350)
横山 孝枝 福井医療短期大学, 医歯学系, 講師 (80620608)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 専門職連携・協働 / 回復期リハ病棟 / 看護師 / モデル開発 |
研究実績の概要 |
本研究は、現在の回復期リハビリテーション (以下、回復期リハ) 病棟における看護師のチーム・コンピテンシーを明らかにし、回復期リハ病棟における看護師の他専門職との連携・協働モデルを開発することを目的とする。 本年度は、Cannon-Bowersら(1995)の「MODELS OF TEAM EFFECTIVENESS」を参考に、回復期リハ病棟に勤務する看護師のTASK CHARACTERISTICS、WORK CHARACTERISTICS、INDIVIDUAL TASK COMPETENCIES、TEAM COMPETENCIESそれぞれの概念を明らかにした。また、その概念に従い、回復期リハ病棟看護師の他専門職との連携・協働を推進するための能力の特性について概念枠組みを作成した。その結果、回復期リハ病棟看護師の他専門職との連携・協働の実践力に関連する能力特性の具体的内容として、「個人のコンピテンシー:性別、経験年数、職位、認定資格の有無」「チームアプローチの要因:病棟基本方針に対する関心、チームリーダーの存在、カンファレンスへの参加頻度および姿勢」、「連携・協働に対する満足度」、「チームワークスキル:チームワーク能力、役割の曖昧さ」が導き出された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
質問紙で使用する既存尺度の使用許諾を、日本語版の開発者だけでなく原版の開発者にも得る必要があることが分かり、その使用許諾の手続きに時間を要した。そのため、本年度は看護師のインディビデュアル・コンピテンシーに関連する要因の探索を目的に予備調査を実施し、統計解析を行い、現状と構造を明らかにする予定であったが、予備調査が終了していないため上記評価とした。
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今後の研究の推進方策 |
既存尺度の使用許諾を得て、北陸3県の29病院の回復期リハ病棟に勤務する看護師を対象とした予備調査を実施し、分析を行い、回復期リハ病棟看護師の他専門職との連携・協働を推進するための能力の特性を明らかにする。同時に、既存のチームモデルに関する理論や文献等から質的帰納的研究で、新たな能力の特性がないか確認し、その概念を含め回復期リハ病棟看護師の他専門職との連携・協働を推進するための能力の特性の概念を再構成し、本調査を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度、研究課題の進捗状況が遅れ予備調査が実施できなかったため、調査用紙印刷費および郵送費等の支出がなかった。また、研究結果を公表するための学会発表も行わなかったことで、旅費等の支出がなかったため、次年度使用額が生じる結果となった。
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次年度使用額の使用計画 |
予備調査・本調査に必要な調査用紙印刷費および郵送費等に使用する。また、予備調査の結果を、学会発表するための旅費等に使用することを計画している。さらに、回復期リハ病棟における看護師の他専門職との連携・協働に対する新たな能力特性を既存のチームモデルに関する理論や文献等から質的帰納的研究で確認するための、データ解析システムの購入を予定している。
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