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2017 年度 実施状況報告書

脳死下臓器提供における家族看護ケア指針の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K12025
研究機関山口大学

研究代表者

山本 小奈実  山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60574340)

研究分担者 田戸 朝美  山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (30452642)
佐伯 京子  山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (60759687)
山勢 博彰  山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (90279357)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2021-03-31
キーワード脳死下臓器提供 / 家族ケア
研究実績の概要

本研究は、脳死下臓器提供した患者家族の思いとその家族ケアをする看護師の実践の調査から、脳死下臓器提供における家族看護ケア指針を開発し、その効果を検証することである。
平成29年度は、脳死下臓器提供した患者家族の思いを明らかにするために、家族の思いの概念枠組みを作成した。研究デザインは、文献研究とした。まず、国内外の脳死下臓器提供する患者家族のケアと臓器提供した家族の論文をレビューし、脳死下臓器提供した家族の思いをまとめた。その結果、脳死下臓器提供のプロセスから「脳死とされうる状態」、「選択肢提示」、「代理意思決定支援」、「法的脳死判定」、「臓器提供」、「看取り」のカテゴリーにおける家族の思いが導き出された。「脳死とされうる状態」では、脳死状態についての理解、感情の表出、病状説明のわかりやすさなどがあった。「選択肢提示」では、患者と家族の意向、家族の心理状態、看護師や他職種からのサポートなどであった。「代理意思決定支援」では、家族間の相違、患者の意志尊重、代理意思決定する苦悩などであった。「法的脳死判定」では、法的脳死判定の説明、見守り、移植コーディネーターの介入などであった。「臓器保護」では、患者に行われている処置の説明、患者の傍にいる、感情の表出などであった。「看取り」では、別れの時間、患者に触れるまたは、傍にいる、死後のケアなどであった。
各カテゴリーに共通した要素として、「情報収集」、「患者ケア」、「家族ケア」、「他職種連携」の4つが抽出された。「情報収集」は、脳死下臓器提供のどの時期においても家族が状況を理解するために重要な要素であった。「患者ケア」は、患者に十分常なケアがされていると思いたい。「家族ケア」は、家族がサポートを受けたいという思いがあった。「他職種連携」は、多くの医療者に連携して関わってもらいたい思いがあった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

本年度は、家族調査をする予定であったが、家族への質問紙の作成や死別した家族の調査時期の検討、家族の選定について時間を費やした。そのために調査の実施開始が遅れた。

今後の研究の推進方策

平成30年度は、臓器提供した家族に調査を実施する。調査した結果から、家族ケアの専門家のピュアレビューを行い脳死下臓器提供における家族看護ケア指針(案)を作成する。

次年度使用額が生じた理由

平成29年度に家族調査が実施できなかった。平成30年度実施するため、調査用紙の印刷費、通信費、出張費(施設への調査依頼)を計上した。

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公開日: 2018-12-17  

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