• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2017 年度 実施状況報告書

発症間もない重篤な障害を持つ脳卒中患者の体験を活かした自立を支える看護方法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 16K12026
研究機関徳島大学

研究代表者

日坂 ゆかり  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 助教 (30730593)

研究分担者 田村 綾子  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 教授 (10227275) [辞退]
南川 貴子  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 准教授 (20314883) [辞退]
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2021-03-31
キーワード脳卒中 / 患者体験 / 参加観察 / 内容分析 / 意識障害 / 高次脳機能障害 / 片麻痺
研究実績の概要

本研究は、発症まもない重篤な障害をもつ脳卒中患者がどのような体験や経験をしているのか明らかすることを目的としている。更に、心理・情動の変化に影響を及ぼした要因を分析し、エンパワメント支える概念枠組みを作成し、重篤で介護が必要となる可能性の高い患者に対して、生きる力を支え日常生活の自立や社会復帰に向けて意欲的に取り組む看護方法モデルの構築と検証を行なうことを目的としている。平成28年度と29年度では、重篤な障害を持つ20名の脳卒中患者に対して、発症48時間以内からの参加観察でのデータ収集と、面接や診療録から患者の体験や経験に関連するデータ収集を行った。研究対象者は、重篤な障害である、意識障害・片麻痺・高次脳機能障害を有する患者であった。次に、症例ごとに系統的に時系列に患者の体験や経験の生きる力や、心理・情動の変化に影響した要因を念頭に分析を行った。この分析結果を関連学会で発表し、分析の内容や方向性について、国内外から多くの助言を得て、追加・修正を行った。現在はさらに内容分析を行い、症例ごとの分析で抽出された文脈で類似するものをカテゴリー化し、意識障害や高次脳機能障害・片麻痺などの身体所見や病態と、心理・情動の変化に影響した要因との関連の抽出に取り組んでいる。平成30年度は、意識障害と片麻痺のある脳卒中を発症した患者が、意識の回復に伴って、自己の障害をどの時期にどのように気づいていくのかを明らかにして、関連学会の雑誌に投稿する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在までの進捗状況は、症例ごとの分析を行う中で、より妥当性を確保するために計画よりも5名の研究対象者を追加し、20名の対象者に対してデータ収集を行った。
そのため症例ごとの分析は終了しているが、因子分析や内容分析ができておらず予定よりやや遅れている。

今後の研究の推進方策

平成30年度は、意識障害と片麻痺のある脳卒中を発症した患者が、意識の回復に伴って、自己の障害をどの時期にどのように気づいていくのかを内容分析によって明らかにしてく予定である。
更に、平成31年度以降は重篤な障害の脳卒中患者の体験や心理情動の変化にどのようなことが関連していたのか、性別・年齢・病型・失語の有無などの視点から分析する予定である。

次年度使用額が生じた理由

(理由)予定より研究対象数を増やしたため、データ収集に時間がかかった
(使用計画)収集したデーターの整理・分析のためにパソコンとプリンターを購入予定である。質的データの解析ソフトを購入予定である

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件) 図書 (5件)

  • [雑誌論文] Thoughts of patients who could not undergo fast-acting treatment because of delays in post-cerebral infarction medical examination2017

    • 著者名/発表者名
      Takako Minagawa, Ayako Tamura and Yukari Hisaka
    • 雑誌名

      Journal of Japanese Academy of Neuroscience Nursing

      巻: 4 ページ: 19-23

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 急性期脳卒中患者の手浴による手指掌握運動改善の有効性の検討2017

    • 著者名/発表者名
      奥谷 恵子, 南川 貴子, 田村 綾子, 日坂 ゆかり, 市原 多香子
    • 雑誌名

      日本ニューロサイエンス看護学会誌

      巻: 4 ページ: 3-10

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 急性期脳卒中患者の片麻痺に対する手浴による関節可動域への影響2018

    • 著者名/発表者名
      上原陽香、田中和夏、日坂 ゆかり, 南川 貴子, 田村 綾子
    • 学会等名
      日本看護研究学会第31回中国・四国地方会学術集会
  • [学会発表] Patient experiences and nursing implications during the 2 weeks after onset of subarachnoid hemorrhage2017

    • 著者名/発表者名
      Yukari Hisaka, Takako Minagawa and Ayako Tamura
    • 学会等名
      TNMC & WANS International Nursing Research Conference 2017
    • 国際学会
  • [学会発表] 脳卒中発症後の摂食・嚥下機能に影響する要因2017

    • 著者名/発表者名
      山内彩加、日坂 ゆかり, 南川 貴子, 田村 綾子
    • 学会等名
      第14回日本循環器看護学会
  • [図書] ブレインナーシング 患者としての経験からー生きることを支える看護の手ー2018

    • 著者名/発表者名
      豊島 佳苗, 日坂 ゆかり
    • 総ページ数
      4
    • 出版者
      メディカ出版
  • [図書] ブレインナーシング 患者としての経験からー患者に触れる手そのものが、寄り添う気持ちを表現するー2018

    • 著者名/発表者名
      豊島 佳苗, 日坂 ゆかり
    • 総ページ数
      4
    • 出版者
      メディカ出版
  • [図書] エキスパートナース 発症まもない頚髄損傷患者さんの体験と「生きようとする力」を支える看護2017

    • 著者名/発表者名
      日坂 ゆかり, 南川 貴子, 田村 綾子
    • 総ページ数
      13
    • 出版者
      照林社
  • [図書] ブレインナーシング より良い看護への「気づき」につながる看護場面対応集 転倒した患者への転倒予防に向けての看護2017

    • 著者名/発表者名
      日坂 ゆかり, 南川 貴子, 田村 綾子
    • 総ページ数
      3
    • 出版者
      メディカ出版
  • [図書] リハビリナース 生きることを支えるコミュニケーション2017

    • 著者名/発表者名
      豊島 佳苗, 日坂 ゆかり
    • 総ページ数
      7
    • 出版者
      メディカ出版

URL: 

公開日: 2018-12-17  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi