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2017 年度 実施状況報告書

膠原病患者の外来におけるセルフマネジメントの現状及び介入効果の多角的検討

研究課題

研究課題/領域番号 16K12029
研究機関長崎大学

研究代表者

松浦 江美  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 准教授 (20363426)

研究分担者 折口 智樹  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (90295105)
中村 英樹  長崎大学, 病院(医学系), 講師 (10437832)
上野 和美  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 准教授 (40404131)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード膠原病 / 外来 / 自己管理
研究実績の概要

近年、関節リウマチ(以下RA)の治療は進歩し、RAによる症状に対するセルフケアや薬剤の自己管理能力の重要性が増してきている。そこで、平成29年度は、女性RA患者の主体的健康度とセルフマネジメントに対する自信の実態との関係を明らかにすることを目的とした。A病院とB病院に通院中の150名の女性RA患者を対象とし無記名自記式質問紙調査を行った。調査項目は、健康関連QOL(Short-Form8)、セルフマネジメントに対処する自信の程度、基本属性として年齢、罹病期間、病期、機能障害の程度、生物学的製剤の有無を調査した。分析は、有効回答のみ(145名、有効回答率96.7%)を対象に、健康関連QOL(8つの下位尺度、PCS、MCS)及びセルフマネジメント間の関係(Spearmanの順位和相関係数)を分析した。有意水準を5%とした。なお、本研究はA大学の倫理審査委員会の承認を得て行い、研究参加の任意性、結果は全て数値化し個人が特定されないように配慮する、結果の公表などについて説明し、調査票の回答をもって研究参加の同意とした。
女性RA患者のMCS-8は42.98、PCS-8は50.42であり、手塚ら(2016)の変形性膝関節症患者と比較して有意に低値であった。また、ストレスに対する自信の程度が高いほど身体機能、日常的役割機能(身体)、体の痛み、全身的健康感、日常的役割機能(精神)、心の健康が有意に高値であった。しかし、年齢、罹病期間、病期、機能障害の程度、生物学的製剤の有無などの医学的情報とは有意差は認めなかった。女性RA患者の健康関連QOLを高めるためには、患者1人1人の身体的・精神的状態に合わせて日常生活に関する支援を行うことが必要である。また、ストレスに対する自信の程度を高めていくことが患者の健康関連QOLの改善につながる可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成29年度は、調査結果について学会にて発表を行った。また、調査結果をもとに現在外来において介入を行うための準備として、多職種との連携(歯科医・看護師・医師など)との調整を行っている。特に、口腔ケアに関してリウマチケア看護師や患者を対象とした調査・介入方法について進める準備を行うことができた。

今後の研究の推進方策

平成30年度は、引き続き多職種との連携(歯科医・看護師・医師など)を行う予定である。特に、口腔ケアに関してリウマチケア看護師や患者を対象とした調査を行い、具体的な介入方法の立案・実施を行っていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

(理由)英論文を作成し投稿予定であったが、データ分析や多職種との共同研究に向けた調整などに時間を費やしたため英論文を完成させることができなかった。

(使用計画)
今年度は、リウマチケア看護師や患者や健常人の特に口腔ケアに関した調査を行う予定である。そのための物品購入費や分析費用が必要と考えている。また、英論文として投稿予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 女性関節リウマチ患者のセルフマネジメントの実態とその関連要因2017

    • 著者名/発表者名
      浜﨑美和,松浦江美,折口智樹,風浦吉江,楠葉洋子
    • 雑誌名

      保健学研究

      巻: 30 ページ: 29-38

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 女性関節リウマチ患者のセルフマネジメントの実態とその促進要因2017

    • 著者名/発表者名
      浜﨑美和,松浦江美,川上純,折口智樹,中村英樹,一瀬邦弘,岩本直樹,川尻真也,古賀智裕,岡田覚丈,中島宗敏,鈴木貴久,賓來吉朗,西野文子,梅田雅孝,高谷亜由子,福井翔一
    • 学会等名
      第61回日本リウマチ学会総会・学術集会

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公開日: 2018-12-17  

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