研究課題/領域番号 |
16K12030
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研究機関 | 札幌市立大学 |
研究代表者 |
菅原 美樹 札幌市立大学, 看護学部, 准教授 (60452992)
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研究分担者 |
中村 恵子 札幌市立大学, 看護学部, 特任教授 (70255412)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 高度実践看護師 / クリティカルケア / コンピテンシー |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、クリティカルケア看護の専門看護師(CCNS)の直接ケアコンピテンシーと教育課程修了時の到達度を明確にすることである。平成28年度は国内文献の検討と米国クリティカルケア看護協会のAACN Scope and Standards for Acute Care Clinical Nurse Specialist Practice(AACN急性期ケアCNSの実践の範囲と基準)の内容を確認した。 平成29年度は文献からCCNSの直接的ケアコンピテンシーの分析・明確化を行った。直接ケアコンピテンシーを「患者・家族・集団との関わりの中で、患者の健康問題を総合的に捉え、病態と治療を理解した専門的かつ直接的なケアの提供のために、調整、教育、研究、相談、倫理調整の役割機能を駆使し、早期回復の促進、生活の質の改善・向上につながる効果的な看護実践を推進する能力」と定義し、コンピテンシーに該当すると考えられた記述全体を文脈単位、思考、行動、意欲、態度が示されている記述を意味内容が損なわれないように短文化しコードとした。内容の類似性により分類し、その内容を反映したサブカテゴリネーム、カテゴリネームを付した。結果、CCNSの直接的ケアコンピテンシーを表す216コードから55カテゴリを形成した。 現在、さらに分析を進め、カテゴリ化およびカテゴリネームの妥当性の検討と洗練化を図っている。また、文献から抽出したCCNSの直接ケアコンピテンシーの内容妥当性を検討するために臨床現場で働くCCNS 6名で構成する専門家会議の開催を調整している段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成29年度は、専門家会議を経て作成したCCNSの直接的ケアコンピテンシー案と到達度について、デルファイ法による第1回目調査を予定していた。しかし、専門家会議の日程調整が難航したため3月までに開催できず、CCNSの直接ケアコンピテンシーとしての内容妥当性の検討に至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
専門家会議は5月に開催予定が決定した。専門家会議を経て作成したCCNSの直接的ケアコンピテンシー案と到達度について、同意の有無を記入する調査票を作成し、デルファイ調査へと進めていく。デルファイ調査は2回から3回を予定しているため、研究に取り組む時間を意図的に作り出すことで進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
専門家会議に支出予定だった旅費・謝金が未使用であること、郵送調査に必要な経費が未使用であることが差額が生じた理由である。次年度は、専門家会議および郵送調査に支出する予定である。
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