研究課題/領域番号 |
16K12031
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研究機関 | 山形県立保健医療大学 |
研究代表者 |
山田 香 山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 助教 (90582958)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 関節リウマチ / エキスパートペイシェント / 患者支援 / 語りの場創生 |
研究実績の概要 |
今年度は、患者の生活者としての「生活調整」に関するインタビュー調査をまとめ、「『病いとともにある人』の役割認識と状況規定―関節リウマチ患者のインタビューから―」と題して学会発表した。その内容を今回の日本版女子会型エキスパートペイシェントプログラム(女子会型EPP-J)の参加者(研究対象者)となる40代女性関節リウマチ患者ら数名に説明する機会を設けた。それによって、日本版女子会型エキスパートペイシェントプログラム(女子会型EPP-J)の趣旨や今後の活動の方向性を検討し、研究協力への理解を得ることができた。 次年度からの日本版女子会型エキスパートペイシェントプログラム(女子会型EPP-J)の構築の準備として、患者会に関する先行文献を精読するとともに、患者会活動、看護実践を行っている研究者らと研究会を開催し、広く情報交換を行った。研究会のメンバーは、保健医療学、医療社会学、相互行為論、集合論、震災研究の研究者らであり、地域のなかで他者を支える活動のあり方を実践事例をもとに議論したり、そこで使用される概念について理論体系をたどりながら検討する作業をおこなったりした。 また、EPPに関しては、英国のEPPに精通している専門家にレクチャーを受け、その助言をもとに、英国のEPPの視察に先立って日本慢性疾患セルフマネジメントの活動に参加することを研究計画に追加した。しかし、今年度は東日本での開催が少なく、参加機会がなかった。次年度も引き続き、参加を計画していく。 日本版女子会型エキスパートペイシェントプログラム(女子会型EPP-J)参加者となる若い世代のリウマチ患者らとの意見交換を定期的に行い(4回実施)、プログラムへの具体的なニーズの把握に努めてきた。この意見交換の会は、今年度も、継続して行っていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
EPPの専門家からの助言を受けて、英国内での視察に先立ち、日本慢性疾患セルフマネジメントの活動に参加することを研究計画に追加した。しかし、今年度は東日本での開催が少なく参加機会がなかったため、EPP視察の準備に至らず、今年度に予定していた英国への視察が次年度以降に延期となっている。 次年度からのプログラムの対象者となる若い世代のリウマチ患者らとの意見交換を定期的に行っているが、これまでの女子会の効果と特徴についてのデータ収集、分析が進んでいない。
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今後の研究の推進方策 |
次年度からのプログラムの対象者となる若い世代のリウマチ患者らとの意見交換を引き続き行い、日本版女子会型エキスパートペイシェントプログラム(女子会型EPP-J)の具体的計画の立案を早急に行う。計画立案後は、速やかに試行を実施し、計画の見直しを重ねていく。 あわせて、今年度の計画に挙げた日本慢性疾患セルフマネジメントのプログラム参加により、女子会型EPP-Jの試行およびバージョンアップの充実を図る。 本プログラムの活動を学会・論文等で積極的に報告していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
EPPの専門家からの助言を受けて、英国内での視察に先立ち、日本慢性疾患セルフマネジメントの活動に参加することを研究計画に追加した。しかし、今年度は東日本での開催が少なく参加機会がなかったため、EPP視察の準備に至らず、今年度に予定していたEPPの視察が次年度以降に延期となっている。したがって、英国への旅費分が執行されていない状況であるため、次年度使用額が生じている。
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次年度使用額の使用計画 |
日本慢性疾患セルフマネジメントの活動に参加し、英国内での視察計画を検討する。英国への視察は、時期を調整しながら実施していくこととする。
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