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2018 年度 実績報告書

遺伝性疾患をめぐる病い経験の実態と新たな課題への対応方法に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 16K12034
研究機関首都大学東京

研究代表者

西村 ユミ  首都大学東京, 人間健康科学研究科, 教授 (00257271)

研究分担者 前田 泰樹  立教大学, 社会学部, 教授 (00338740)
西垣 昌和  京都大学, 医学研究科, 准教授 (20466741)
溝口 満子  一宮研伸大学, 看護学部, 教授 (40149430)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード遺伝性疾患 / ADPKD / 患者会 / 暮らしのヒント / 語り
研究実績の概要

平成30年度は、常染色体優性遺伝多発性嚢胞腎患者への対面式インタビューを、前年度からの継続で行った。結果として、42名の患者への電話インタビュー、および12名の患者への個別インタビューを行い、このすべての音声データを逐語記録に起こしてデータとし、内容を分類して「暮らしのヒント」を作成した。
「暮らしのヒント」は、1.身体に関する工夫、2.生活に関する工夫、3.病気への向かい方、4.医療とのつながり方の4項目に分け、それぞれ下位項目を作成し、簡単な解説と患者の語りの抜粋を掲載した。加えて、語られた内容への解説やヒントとなる知識の情報を掲載した。これとは別に、「誰か(家族/子ども/職場/友人)に病気のことを話すこと」に関するヒントを作成した。ヒントの入り口に、平成28年度に実施したアンケート調査の結果の一部を掲載し、病気について誰かに話すことに対する研究参加者の回答を記した。内容は、1.誰かに話している、2.子ども/家族/職場/友人にまだ話していないの2つに大別した。「誰か」として、<子どもや家族>と<職場>に分けた。<子どもや家族>では、1)子どもや家族が自然に知っている状況、2)分かった時点で子どもと家族に話した、3)子どもが成人してから病気と検査のことを話した、4)配偶者に話して支援してもらっている、5)病気を話したことに対する子どもの受けとめ、に分けて紹介した。<職場>では、1)仕事に支障がないように職場に言ってあるのみを紹介した。2.子ども/家族/職場/友人にまだ話していないでは、1)子どもに話すタイミングを計っている、2)検査の時期との関係で様子を見ている、3)怖くて話せない、4)結婚に際し話していない、に分けて紹介した。今後は、両ヒントをADPKDの患者会ホームページに掲載する予定である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 遺伝性疾患をもつ家族の語りと時間経験の意味――家族内生体腎移植の振り返りを契機として2019

    • 著者名/発表者名
      西村ユミ
    • 雑誌名

      現象学と社会科学

      巻: 1 ページ: 3-19

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 多発性嚢胞腎患者の病い経験の実態に関する研究――遺伝性の病いを家族に伝えること2018

    • 著者名/発表者名
      溝口満子・西村ユミ・前田泰樹・西垣昌和・程内栄子・松本千香子・山地幸雄・武藤智・望月俊雄
    • 学会等名
      日本遺伝看護学会誌第17回学術大会
  • [学会発表] A Study om the illness experience of ADPKD patients in Japan (1): Focusing on accessibility of medical knowledge2018

    • 著者名/発表者名
      Maeda H, Nishmura Y, Mizoguchi M
    • 学会等名
      24th Qualitative Health Research Conference
    • 国際学会
  • [学会発表] A Study om the illness experience of ADPKD patients in Japan (2): Relying on ingenuity in order to improve quality of life2018

    • 著者名/発表者名
      Nishmura N, Maeda H, Mizoguchi M
    • 学会等名
      24th Qualitative Health Research Conference
    • 国際学会
  • [学会発表] 経験の固有性を理解するー『遺伝学の知識と病の語り』を中心にー2018

    • 著者名/発表者名
      前田泰樹
    • 学会等名
      日本保健医療社会学会第237回定例研究会
    • 招待講演
  • [学会発表] Talking about autosomal dominant polycystic kidney Disease (ADPKD) to partner or children in patients with ADPKD: cross-sectional study2018

    • 著者名/発表者名
      Nishigaki M, Nishimura Y, Maeda H, Mizoguchi M, Yamachi Y, Hodouchi E, Matsumoto C, Miyagawa M, Muto S, Mochizuki T.
    • 学会等名
      International Society of Nurses in Genetics 2018
  • [図書] 遺伝学の知識と病いの語り――遺伝性疾患をこえて生きる2018

    • 著者名/発表者名
      前田泰樹、西村ユミ
    • 総ページ数
      210
    • 出版者
      ナカニシヤ出版
    • ISBN
      978-4-7795-1291-9

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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