研究課題/領域番号 |
16K12039
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研究機関 | 日本赤十字北海道看護大学 |
研究代表者 |
中野 実代子 日本赤十字北海道看護大学, 看護学部, 教授 (80364173)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 糖尿病看護 / 健康感 / 縦断調査 |
研究実績の概要 |
平成28年度は,慢性疾患看護の研究者および糖尿病をサブスペシャリティとする専門看護師,糖尿病看護認定看護師で構成される研究メンバーで糖尿病看護に関する国内外の介入研究について,3名以上が集まり,全4回の打ち合わせの機会を設け文献検討を行った. 国内では,数間ら(2004)による,外来看護における相談・指導の効果と経済性評価に関する介入研究や糖尿病問題質問紙(PAID)を使用して心的ストレスを評価し,その点数変化から看護介入の方向性を見出す中川ら(2011)による糖尿病教育入院患者への看護介入における質問紙PAIDの有用性に関する報告があり,本研究への示唆が得られた.また,杉本ら(2014)による高度看護実践者(以下,高度実践者)による高齢者への糖尿病教育プログラム実施の影響要因と工夫について成人との比較により明らかにした研究や太田ら(2015)による,糖尿病を専門としない一般の看護師でも外来通院する 2 型糖尿病患者の療養支援に取り組むことができるよう,外来での看護師による療養支援モデル(以下,療養支援モデル)を作成し,その効果を食事・運動に焦点をあてたランダム化比較試験により検討した研究などがあった.また,や糖尿病患者のセルフケアに関するアセスメントツールに関する文献検討(西尾ら,2012)なども参照した.文献検討の結果,得られた知見を慢性疾患看護の研究者および専門看護師,糖尿病看護認定看護師による知識と経験から吟味しはじめたこところである. 糖尿病患者の健康感(元気感と病い感)と検査データの関係を把握する縦断調査結果の分析は,調査の協力依頼が順調に進まなかったたことから,結果としてデータの回収が遅れ,現在分析を行っている段階である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
調査の協力依頼が順調に進まなかったたことから,結果としてデータの回収が遅れるこことなった.文献検討の結果,得られた知見を慢性疾患看護の研究者および専門看護師,糖尿病看護認定看護師による知識と経験から吟味しはじめたこところであるため,その内容を踏まえ,健康の主観的評価と客観的評価のパターン別に実施可能な看護介入方法を検討し,パターン別の看護介入プロトコールを作成することが今後の課題である.
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今後の研究の推進方策 |
縦断調査の結果をもとに,健康の主観的評価である糖尿病患者の健康感(元気感と病い感)と客観的評価である検査データの関係について,血糖値やHbA1c が良好な値で病い感が高値である場合や血糖値やHbA1c が異常値で元気感が高値な場合など,主観的評価と客観的評価のうち共通する項目を類型パターンの類型化を早急に行い,看護介入プロトコールを作成したうえでパイロットスタディが行えるよう準備を進めていきたい.
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次年度使用額が生じた理由 |
調査の協力依頼が順調に進まなかったたことから,結果としてデータの回収が遅れるこことなり,得られたデータの分析に至らなかった.
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次年度使用額の使用計画 |
主観的評価である健康感(元気感・病い感)と客観観的評価である検査データの関係について,速やかに分析を行い,血糖値やHbA1c が良好な値で病い感が高値である場合や血糖値やHbA1c が異常値で元気感が高値な場合など,主観的評価と客観的評価のうち共通する項目を類型パターンの類型化を早急に行い,看護介入プロトコールを作成したうえでパイロットスタディが行えるよう準備を進めていきたい.
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