研究課題/領域番号 |
16K12041
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研究機関 | 日本赤十字看護大学 |
研究代表者 |
田中 孝美 日本赤十字看護大学, 看護学部, 准教授 (60336716)
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研究分担者 |
西片 久美子 日本赤十字北海道看護大学, 看護学部, 教授 (90316307)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | COPD / 療養支援 / 看護外来 |
研究実績の概要 |
【平成28(2016)年度】には①「看護外来における早期COPD患者向け療養支援プロトコルver.2」開発、②療養支援で活用する患者教育媒体(療養支援ハンドブック)作成、③看護外来におけるプロトコルに基づいた療養支援の有効性を評価するための研究計画を具体化した.①のプロトコルの開発に際して,支援の基本コンセプトは,ナラティブ重視,エンパワメント重視,ストレングス重視とし,行動指針の“行うこと,行わないこと”に加え,療養支援の具体的構成要素(病気の理解,進行を遅らせるために今できること,治療の理解,増悪予防と対処等)に即したかかわりを具体化し,呼吸ケアに携わる看護師とともに内容を吟味した.②はパイロットスタディをもとに,療養ハンドブックの活用しやすさ,内容の適切さを評価するため,患者と医療者の双方を対象とした自記式質問紙調査を実施し,患者と医療者ともに,基本的には療養支援ツールとして活用できるという評価を得たが,改善が望まれる点として運動と栄養の具体的内容を盛り込むとより良い等の意見を認めたため,加筆修正して改定版を作成した.③は文献検討と医療経済的観点からの研究デザインについて専門家の助言を得て,療養支援のプログラム設計(準実験研究デザイン)を行い,研究倫理審査での承認を得て,UMIN-CTRへの登録を行った。 【平成29(2017)年度~平成30(2018)年度】には,9施設の協力を得て多施設共同研究で,看護外来におけるプロトコルに基づいた療養支援の有効性の評価研究を開始し,現在も継続中である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
「看護外来における早期慢性閉塞性肺疾患患者の療養支援プロトコルの開発」を研究課題として,9施設の研究協力看護師計11名の参加を得て療養支援を平成29(2017)年5月より開始しているが,①標準的な通院間隔に変更が生じ対象患者条件を満たす患者が見込みより少なくなったこと,②研究協力看護師の部署異動等により研究協力のための外来支援の実施が難しくなったことから,研究遂行に予定より時間を要している.
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今後の研究の推進方策 |
①研究期間を1年延長して令和2(2020)年3月までとし,②研究協力9施設での条件を満たす対象患者のリクルートを継続し,③進捗状況のモニタリングを継続することにより,研究遂行を促進していく.
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次年度使用額が生じた理由 |
「看護外来におけるプロトコルに基づいた療養支援の有効性の評価」研究の進捗状況を鑑み,研究会の開催をメール審議に変更し,令和元(2019)年にデータ分析および会議を開催できるよう,予算執行時期を変更した.
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