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本研究では、慢性閉塞性肺疾患（COPD）患者のためのセルフマネジメント教育プログラムLiving Well With COPD (LWWCOPD)の日本語版である「COPDライフ～COPDとうまくつきあう～」を用いたわが国におけるセルフマネジメント教育プログラムの構築と検証を目的としている。
「COPDライフ～COPDとうまくつきあう～」の患者用テキストが完成し、実際に多施設における患者への臨床研究を行う段階で課題があがった。同じ患者用テキストを用いても、すべての研究協力者が同じ質のセルフマネジメント教育を提供できないことが明らかとなった。そこで、臨床研究を開始する前に、「COPDライフ～COPDとうまくつきあう～」を用いて患者にセルフマネジメントプログラムを提供するスタッフ用マニュアルの作成を行った。テスト作成したスタッフ用マニュアルを用い、テスト運用を行い、見直し、修正を行った。
「COPDライフ～COPDとうまくつきあう～」を用いることによって、患者のQOLや知識量は向上することが示唆された。一方で「COPDライフ～COPDとうまくつきあう～」の患者用テキストとスタッフ用マニュアルを用いたセルフマネジメント教育を患者に行う際には、同じ医療者が患者に継続的に時間を確保し、指導してくことの難しさや患者用テキストが83ページと多いため、終了までに時間がかかることが課題として挙げられた。また、退院後と外来、病院と在宅などプログラム継続をどのように行っていくかが課題として挙げられた。スタッフ用マニュアルでは、ロールプレーなどを入れた研修を行っていく方が、テキストを読むだけの学習より医療者のセルフマネジメント教育の質を向上できる可能性が示唆された。
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