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2016 年度 実施状況報告書

深部静脈血栓症予防用弾性ストッキングによる圧迫創傷予防のためのケアシステムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 16K12045
研究機関金沢医科大学

研究代表者

木下 幸子  金沢医科大学, 看護学部, 講師 (50709368)

研究分担者 須釜 淳子  金沢大学, 新学術創成研究機構, 教授 (00203307)
松井 優子  金沢医科大学, 看護学部, 准教授 (00613712)
紺家 千津子  金沢医科大学, 看護学部, 教授 (20303282)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード医療関連機器 / 弾性ストッキング / 圧迫創傷
研究実績の概要

深部静脈血栓(DVT)予防のための医療機器である弾性ストッキング(GCS:Graduated Compression Stockings)の着用による圧迫創傷(野村ら、2011)は、発赤や糜爛、潰瘍が生じることがあり予防は重要な課題となっている。本邦では、日本褥瘡学会において医療関連機器圧迫創傷(MDRPU)の実態調査が行われ、医療関連機器全体の有病率は病院では0.14~0.74%と報告されている。さらに、褥瘡を含む圧迫創傷におけるMDRPUのしめる割合は20~50%であるため、喫緊に予防することが必要となっている。
そこで、本研究の目的は、GCSによるMDRPU(GCSPU)の発生の個体要因、機器要因、ケア要因について詳細を明らかにすることである。さらに、骨突出や血流の評価など詳細なアセスメント項目や、そのための使用機器に対して、いつ、誰がケアや評価を行うと良いかを盛り込んだ予防ケアシステムを構築し評価することとした。
平成28年度は、予防ケアシステム案の作成と急性期病院周術期のGCSPU発生状況の調査を計画した。まず、健常人を対象にピコプレスを用いたGCS着圧の測定方法を検討した。その結果、従来の簡易体圧測定器より簡便で正確な圧測定が可能であり、今後臨床の看護師がリスクアセスメントの1つとして使用を標準化していくことの有用性の示唆が得られた。さらに、骨突出、浮腫に対する従来の評価が有効ではなかったため、健常人を対象として検討した結果、表在エコーを活用していくことが有効と確認できた。以上より、健常人のGCS着圧と表在エコーによる皮膚の評価のデータが得られ、調査項目が確立できた。今後は、これらの項目を加えた調査を実施し、個体要因のアセスメント項目と、予防ケアの根拠となる指標を明記したケアシステムの作成を行っていく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

GCSPU発生状況の調査開始にあたり、専門家により調査項目が不十分であるとコメントを受け、調査項目や調査方法とそれに用いる機器の検討をした。そのため、調査開始が遅れ、その分の研究費が次年度使用となった。

今後の研究の推進方策

今年度計画していた調査方法が確定したため、GCSPUの発生状況の調査、合わせて有病率、発生率の調査を開始する。さらに、GCSPU予防ケアシステム案の作成を同時に進める。作成後は、関連領域の専門家により内容を吟味し予防ケアシステムを作成する。

次年度使用額が生じた理由

初年度中に、調査用紙の印刷と調査方法が確立しなかったため、調査施設との会議費を次年度使用する。さらに、予防ケアシステム案の冊子体の完成はこれからであり、印刷費、専門知識の提供に対する謝礼として次年度に使用する。

次年度使用額の使用計画

GCSPU発生状況、有病率、発生率の調査を開始する。調査用紙と予防ケアシステム作成後に解説した冊子体の作成のための印刷を行う。関連領域の専門家に専門知識の提供を得るため謝礼の支払いを行う。そのため平成29年度は予定通りの使用となる。

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公開日: 2018-01-16  

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