研究課題/領域番号 |
16K12080
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研究機関 | 関西国際大学 |
研究代表者 |
森 一恵 関西国際大学, 保健医療学部, 教授 (10210113)
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研究分担者 |
杉本 知子 北里大学, 看護学部, 教授 (00314922)
千田 睦美 岩手県立大学, 看護学部, 教授 (90305269)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 終末期看護 / 意思決定支援 / 高齢がん患者 / 療養生活 / 死生観 / Advance Care Planning |
研究実績の概要 |
今までの研究の成果から、高齢者と家族では世代間の価値観や認識に隔たりがあり、高齢がん患者の意思決定には、家族が高齢がん患者の価値観を理解し、今後の療養生活の目標を共有する支援が必要であることをもとに、高齢がん患者に家族との意思決定の世代間の隔たりが、高齢がん患者の療養生活に及ぼす影響を明らかにすることを目指して調査票の作成に取り組み、発展的な調査を計画していた。しかし、COVID-19 の感染が拡大したため研究対象者にアクセスできなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今までの研究の成果から、終末期にある高齢がん患者の意思決定にCOVID-19 による家族との意思決定の隔たりについて調査が進展していない。 2021年度は、COVID-19 の感染拡大の影響が大きかったため、健康な高齢者に今後の生活と医療に関して「新しい生活様式」での意思決定に及ぼす影響について調査を行うことを計画した。地域で生活する65歳以上の高齢者を対象にインタビュー調査を行い、「新しい生活様式」としての生活の変化、医療における意思決定についての変化等を調査した。調査対象の高齢者へのアクセスがCOVID-19 の感染拡大のために計画より遅れた。分析が途中ではあるが、離れて暮らす家族との交流が行えず、生活の自立と今後の医療に関する意思決定について、高齢者と家族間で話し合う機会が十分に行われていないことが推測され、分析を継続しているところである。
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今後の研究の推進方策 |
今までの研究の成果から、終末期にある高齢がん患者の意思決定にCOVID-19 による家族との意思決定の隔たりについて、COVID-19 の感染状況から調査方法を個別の面接調査以外の方法を模索し、加えて新たに療養生活の認識の変化などの文献調査を加えて研究方法をブラッシュアップし調査を2022年度中に行う予定である。 また、健康な高齢者に今後の生活と医療に関して「新しい生活様式」に向けての意思決定に及ぼす影響についての調査結果をまとめ、発表する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
終末期にある高齢がん患者の意思決定にCOVID-19 による影響していることが推察されるため、がん患者だけでなく高齢者と家族との意思決定の隔たりについてと、新たに療養生活の認識の変化などの文献調査を加えた質問紙を用いたアンケート調査を2022年度中に行う予定である。この調査を行うことでCOVID-19 後の「withコロナ」の高齢者とその家族の療養生活や終末期の意思決定支援の必要性の要素を明らかにする。 また、健康な高齢者に今後の生活と医療に関して「新しい生活様式」に向けての意思決定に及ぼす影響についての調査結果をまとめ、発表する予定である。
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