• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実績報告書

循環器疾患患者の腎機能保護に向けた在宅運動療法確立のための基礎的および臨床的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K12081
研究機関名古屋大学

研究代表者

中山 奈津紀  名古屋大学, 医学系研究科(保健), 講師 (30454375)

研究分担者 平井 真理  椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (90242875)
宮地 正彦  愛知医科大学, 医学部, 教授 (80242874)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード心拍変動 / 身体活動量 / 自律神経活動 / 昼寝
研究実績の概要

本研究課題の目標は、循環器疾患患者の全身の血流を改善することで、腎疾患発症の予防や進行抑制に役立つ運動療法プログラムを構築し、その検証を行うことであった。特に、腎疾患を慢性化させ「透析」という著しくQOLを損なわせる最悪の事態に至らないよう、自宅で「何時でも誰でも」実施出来る運動プログラムを考案することであった。研究の概要は、1)心拍出量、腎臓・腸管・四肢の血流量を測定し運動による全身血流の動態を調べ、2)心拍変動から統計的手法で自律神経の状態を算出し、副交感神経成分で病状のレベルを推測し運動の効果を判定することだった。3)運動としては、月1回の通院時に行う①トレッドミル運動と、②ウェアラブル活動量計で測る、睡眠・入浴以外の日常の生活活動量の全て、そして③テレビを見ながらでも行えるハンドグリップによる握力運動の3種類であった。
受診時の運動負荷に関しては、研究実施施設のスペースの問題があり、全被験者に実施することが難しく、また、その実態を詳細に測定することが困難であった。だが一方で、在宅での握力運動と日常生活活動量の増加を内容とする運動療法プログラムを実施することに関しては、受診時の握力測定や、活動量計を1か月間貸与することによって、その実態を測定することができた。加えて、ホルター心電計を用いた自律神経活動指標の算出には多くの被験者を得ることができた。そのため、運動負荷に着目するだけでなく、今回は日中の昼寝時間について分析を行い、身体活動量が低下しない患者の昼寝は、予後予測因子である副交感神経活動を活性化させることによって、循環器疾患の進行抑制に効果があることを示唆した。
さらに自律神経活動の特徴を理解するため、健常者に対する計測を実施し、ストレスと自律神経活動指標を用いて明らかにすることができた。そのほか、食物摂取後の自律神経活動の特徴などを明らかにした。

  • 研究成果

    (18件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (15件)

  • [雑誌論文] Napping Improves HRV in Older Patients With Cardiovascular Risk Factors2019

    • 著者名/発表者名
      Nakayama Natsuki、Hayashi Toshio、Miyachi Masahiko、Negi Koji、Watanabe Koji、Hirai Makoto
    • 雑誌名

      Western Journal of Nursing Research

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • DOI

      10.1177/0193945918824603

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 循環器疾患患者における外来看護介入が握力と身体活動量に及ぼす影響 The influence of nursing intervention on grip strength and physical activity in patients with cardiovascular disease2018

    • 著者名/発表者名
      中山奈津紀、NAKAYAMA Natsuki ・ 平井眞理 HIRAI Makoto
    • 雑誌名

      日本循環器看護学会誌

      巻: 13(2) ページ: 37-44

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Heart rate variability can clarify students’ level of stress during nursing simulation2018

    • 著者名/発表者名
      Nakayama Natsuki、Arakawa Naoko、Ejiri Harumi、Matsuda Reiko、Makino Tsuneko
    • 雑誌名

      PLOS ONE

      巻: 13 ページ: -

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0195280

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 食後3時間未満の睡眠が心拍変動に与える影響 Influence of sleep less than three hours after a meal on heart rate variability2018

    • 著者名/発表者名
      中山奈津紀、宮地正彦、平井眞理
    • 学会等名
      第59回 心身医学会学術集会ならびに学術講演会
  • [学会発表] 入眠時の音楽聴取の有無による入眠初期の心拍変動に関する研究 The study on the influence of sound on heart rate variability during sleep2018

    • 著者名/発表者名
      中山奈津紀、井藤里奈、河野葵、松野明子、松尾有紗
    • 学会等名
      第59回 心身医学会学術集会ならびに学術講演会
  • [学会発表] 入浴後から入床までの時間差による睡眠時の心拍変動 The study on the influence of time difference between bathing and sleep on heart rate variability during sleep2018

    • 著者名/発表者名
      河野葵、中山奈津紀、松野明子、井藤里奈、松尾有紗
    • 学会等名
      第59回 心身医学会学術集会ならびに学術講演会
  • [学会発表] 胃切除術中の外科医の交感神経系活動に関する検討 The study on sympathetic nervous activity of surgeon during gastrectomy2018

    • 著者名/発表者名
      宮地正彦、佐野力、中山奈津紀
    • 学会等名
      第59回 心身医学会学術集会ならびに学術講演会
  • [学会発表] 幽門側胃切除術、胃全摘術中の外科医の交感神経系活動の相違に関する検討 The study on sympathetic nervous activity of surgeon during partial and total gastrectomy2018

    • 著者名/発表者名
      宮地正彦、中山奈津紀、倉橋真太郎、大澤高陽、松村卓樹、駒屋憲一、京兼隆典、久世慎吾、小松俊一郎、佐野力
    • 学会等名
      第73回日本消化器外科学会 鹿児島
  • [学会発表] 循環器疾患患者における運動習慣の有無と活動量計貸与が活動量変化に及ぼす影響2018

    • 著者名/発表者名
      中山奈津紀 ・ 平井眞理
    • 学会等名
      第24回 心臓リハビリテーション学会
  • [学会発表] 術後患者を設定したシミュレーション演習による学生の気分及び不安の変化2018

    • 著者名/発表者名
      江尻晴美、中山奈津紀、松田麗子、荒川尚子、牧野典子
    • 学会等名
      日本看護研究学会 第44回学術集会, 熊本
  • [学会発表] 循環器疾患患者における午睡の有無が入眠後の自律神経活動指標に及ぼす影響2018

    • 著者名/発表者名
      中山奈津紀、宮地正彦、林登志雄、平井眞理
    • 学会等名
      第66回日本心臓病学会
  • [学会発表] 食事時間帯による食事開始前と食事開始後の経過時間と心拍変動との関係2018

    • 著者名/発表者名
      中山奈津紀、宮地正彦、金子宏、平井眞理
    • 学会等名
      第20回日本神経消化器病学会
  • [学会発表] 過敏性腸症候群患者の症状重症度と身体活動量に関する研究2018

    • 著者名/発表者名
      河野葵、中山奈津紀、宮地正彦、金子宏
    • 学会等名
      第20回日本神経消化器病学会
  • [学会発表] 循環器疾患患者における性差と活動量計貸与による活動量の変化2018

    • 著者名/発表者名
      中山奈津紀 ・ 平井眞理
    • 学会等名
      第15回日本循環器看護学会
  • [学会発表] 看護大学生におけるグループシミュレーション演習中の心拍変動の検討2018

    • 著者名/発表者名
      中山奈津紀、江尻晴美、荒川尚子、松田麗子、牧野典子
    • 学会等名
      第38回日本看護科学学会学術集会
  • [学会発表] 術後患者を設定したグループシミュレーション演習による観察項目と心理状態の検討2018

    • 著者名/発表者名
      江尻晴美、中山奈津紀、荒川尚子、松田麗子、牧野典子
    • 学会等名
      第38回日本看護科学学会学術集会
  • [学会発表] 術後患者を設定したグループシミュレーション演習における臨地実習直前の学生による観察の傾向2018

    • 著者名/発表者名
      荒川尚子、江尻晴美、松田麗子、中山奈津紀、牧野典子
    • 学会等名
      第38回日本看護科学学会学術集会
  • [学会発表] 循環器疾患を有する高齢患者における握力増強が自律神経活動指標に及ぼす影響2018

    • 著者名/発表者名
      中山奈津紀、宮地正彦、林登志雄、平井眞理
    • 学会等名
      第83回 日本循環器学会

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi