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2017 年度 実施状況報告書

成人期がん患者の療養と社会生活の両立を支援するソフトウェア開発と運用可能性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 16K12083
研究機関愛知医科大学

研究代表者

森 莉那  愛知医科大学, 看護学部, 講師 (90620063)

研究分担者 高橋 圭子  愛知医科大学, 看護学部, 教授 (50351151)
片山 清和  四日市大学, 経済学部, 准教授 (90387928)
室谷 健太  愛知医科大学, 医学部, 准教授 (10626443)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード外来大腸がん患者 / ICT / セルフマネジメント / ピアサポート
研究実績の概要

平成29年度は,これまでの文献検討の結果をふまえ,大腸がん患者を支援するweb版ソフトウェアのプログラム構成に取り組んだ。
【Web版ソフトウェアの概要】これまでの文献検討等から,外来で治療を受ける大腸がん患者が自己の体調に関心をもち,客観的に自己評価することで生活習慣の改善や工夫ができ,療養生活の継続を目指したセルフマネジメントを確立できると考え,これらのプロセスにおいて対象者だけでなく,同病者や医療者との相互関係を築くことによってより効果的なセルフマネジメント支援ができると考えた。そこで,セルフマネジメントモデルと協働的パートナーシップ理論を基に構成したweb版ソフトウェアを作成した。
【Web版ソフトウェアの構成要素】本ソフトウェアは,国内外の「がん診療に関するガイドライン」や「がん看護コアカリキュラム」をもとに構成し,構成要素は,自身の体調に関心をもち効果的な療養法に取り組めるような支援方法を取り入れた。支援の内容は,目標設定や動機づけ,疾患に関する知識提供,体調や症状,日々の情緒の変化等の日常生活に関するセルフモニタリング,掲示板を通した医療者との関わりや同病者間のピアサポートである。日々入力される食事や運動などの日常生活の状況,症状,情緒の変化については,データを可視化することで日々の変化を視覚的に捉えることを可能としている。また,可視化されたデータや医療者からの掲示板を通した交流を通し,心理社会的側面も捉えながら日々のセルフモニタリングに楽しみをもつことを意図したFun to access機能を取り入れている。
【Web版ソフトウェアのシステム構成】本ソフトウェアはクライアントサーバー方式で構成し,MySQL,PHP,CSS3,JavaScriptを用いてWEBページの形式で作成した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

Web版ソフトウェアの作成にあたり,構成要素の検討および搭載する機能の検討に時間を要した。特に,日々webページにアクセスしたくなるような楽しみや情緒面への働きかけを兼ね備えた機能,これらのwebページでの見せ方の工夫に時間を要した。
当初は,Web版ソフトウェアのユーザーテストとして大腸がん患者によるプレテストを実施する予定をしていたが,プログラム作成後にがん看護を実践している看護師やがん認定看護師,がん看護専門看護師に実際にソフトウェアを使用してもらい,プログラム内容について意見をもらい改善していくことを優先した。それらの結果を踏まえてプログラムの構成を修正および改善し,大腸がん患者によるプレテストの必要性・妥当性も思考しながら,早期に本調査に着手することを検討する予定である。

今後の研究の推進方策

今後は,作成したweb版ソフトウェアについて,がん診療連携拠点病院に外来通院中の大腸がん患者を対象に,約2週間のモニタリングを実施してもらい,運用可能性を検討していく。
運用可能性の評価は,ユーザビリティテストとソフトウェアを活用した効果や感想,療養生活への効果から検討する予定である。また同時に,研究結果についてまとめ,看護系学会や遠隔医療の関連学会等で発表していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

[理由]
進捗状況が当初の予定よりやや遅れており,今年度はwebページのプログラム作成に係る費用や本研究で使用する尺度のライセンス費用等の使用に留まった。
[使用計画]
次年度は,サーバーの新規購入および,研究対象者へのwebページのオリエンテーションや利用登録等に使用するPC機器が必要となるため,これらについて使用する予定である。

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公開日: 2018-12-17  

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