研究課題/領域番号 |
16K12099
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
大月 恵理子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (90203843)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | ハイリスク妊産婦 / 看護 / 研修会 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、母体・胎児集中治療室(MFICU)に勤務する看護職に対する研修会を立案し、研修会推敲のためのファシリテーターを養成することで、広く研修会を開催できるようにすることである。 それぞれの施設で開催できるよう、2018年度に開催した研修会の短縮版を作成した。短縮版の要点は、事前課題を提示し、実際の研修時間を1時間にしたことである。さらに、2018年の研修会により要請したファシリテーターによる自施設への研修会の実施とその効果を明らかにすることと、ファシリテーターの研修会開催に関する自信や課題などを評価した。なお、2018年度の研修会については、第60回日本母性衛生学会で発表している。 2施設4名のファシリテーターと研修会開催について調整し、7月にそれぞれの施設で開催した。受講者はそれぞれの施設に勤務する3年目までの助産師、計10名であった。2018年度の研修会における参加者の背景と2019年度の参加者の背景の相違は、施設におけるMFICUの病床数で、2018年度は6床から12床の平均9.0床であったが、2019年度の参加者はすべて6床であった。それ以外の年齢や経験年数などに差は認められなかった。研修会参加者の目標達成状況は、全員が目標を達成できていた。また、研修会の運営についても、ディスカッションにかける時間も全体の時間も8割が「ちょうどよい」と回答した。以上より、短縮版でも十分に目標を達成できることが明らかとなった。 当日の運営は2施設3名のファシリテーターで行った。受講者がほぼ目標を達成できたと評価する一方で、ファシリテーターとしての自己評価では、発言を促すことなどがやや難しいと感じているものがいた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研修会の短縮版そのものの評価をするため、関東圏で開催希望をリクルートしたが、研究協力施設が得られなかった。同様に、ファシリテーター候補者の希望も募集したが、これも十分に協力者が集まらなかった。さらに、現状、感染対策のため集合研修の形式での開催は困難なため、著作権保護に留意しつつ、オンライン開催などの方法を検討する必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
現状、感染対策により集合研修という形式が困難であるため、遠隔による研修会開催への変更と、いくつかの施設の看護管理者等と相談し、研修会開催への協力方法について探る。いったん、これまでの成果について、整理し論文化する。
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次年度使用額が生じた理由 |
3月の学会参加と取りまとめのための会議を予定していたが、COVID-19対応のため、学会がオンライン開催となったため、予定していた旅費に余剰が生じた。遠隔会議のために必要な物品(webカメラ等)を購入し、打ち合わせを進めるほか、今年度開催予定の学会で成果発表をする予定なので、開催すれば、その旅費として使用する。
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