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2016 年度 実施状況報告書

妊娠期からの子ども虐待予防における妊婦のストレスと胎児プログラミング仮説の検証

研究課題

研究課題/領域番号 16K12121
研究機関人間環境大学

研究代表者

杉下 佳文  人間環境大学, 看護学部, 准教授 (00451766)

研究分担者 藏本 直子  人間環境大学, 看護学部, 講師 (40377677)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード胎児プログラミング仮説 / 妊婦ストレス / 子ども虐待予防 / メンタルヘルス
研究実績の概要

本研究は①妊娠中のストレスが胎児のストレス(胎内環境)に及ぼす影響を明らかにすること②メンタルディベロップメントにおける胎児プログラミング仮説の検証③ストレスが高い妊婦の児に対する愛着の推移と母子相互作用を明らかにすることが目的である。
方法は、縦断的量的調査および生物学的調査に加えて質的研究の混合研究法である。平成28年度の計画は、調査準備として①使用する尺度および唾液アミラーゼとストレス反応との関係について文献検討を深める。②胎児プログラミング仮説について文献検討および情報収集を行う。③質問紙調査に必要な研究説明書、同意書および尺度をもとにした質問紙セットの準備をする。④解析計画を熟考する。⑤倫理委員会および調査施設の倫理委員会に倫理申請をするであった。
①の使用する尺度とストレスモルモンの関係は、文献検討よりSTAIやCoping尺度と関連があることが確認された。②の胎児プログラミング仮説についての情報収集や文献検討は「胎児プログラミング仮説」と「うつ」「ストレス」に関する文献少なく、国内外合わせて12編(国外文献7編、国内文献5編)の検討を行った結果、母親から胎児へのストレスの伝達について2つのメカニズムが有力視されていることが分かった。1つは、ストレスホルモンが胎盤を経由して胎児へ伝達されること、2つ目は母体ストレスが、子宮内の動脈血流量に影響するものである。また、妊娠中の不安尺度得点は、10歳児の唾液コルチゾールとの関連が認められていることから、10年という長期にわたり妊娠中のストレスが児のメンタルヘルスに影響していることが分かった。③~⑤については現在遂行中であるため、引き続き進めていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

「胎児プログラミング仮説」に関する文献が少なく、海外からの文献依頼をしたため、文献検討に時間がかかった。また、自身の学位申請も重なったことから平成28年度の進捗はやや遅れている状況である。

今後の研究の推進方策

今後は、平成28年度の計画の③質問紙調査に必要な研究説明書、同意書および尺度をもとにした質問紙セットの準備をする。④解析計画を熟考する。⑤倫理委員会および調査施設の倫理委員会に倫理申請をする、について③と⑤を進めながら、同時に④を行う予定である。また、9月頃からは平成29年度の計画である、データ収集(ホルモン測定+質問紙調査)を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

計画自体にやや遅れが生じており、支出においても計画通りに進まなかったため。

次年度使用額の使用計画

平成28年度の計画を平成29年度の計画とともに執行する予定であるため、支出に関しても執行する計画である。

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公開日: 2018-01-16  

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