研究課題/領域番号 |
16K12124
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研究機関 | 東京医療保健大学 |
研究代表者 |
福山 智子 東京医療保健大学, 看護学部, 教授 (00559247)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 月経痛 / セルフケア / 母親 / 10代女性 / 教育 / 教育プログラム / 家庭 / コントロール |
研究実績の概要 |
我が国の10代後半から20代前半女性のおよそ90%に下腹痛や腰痛などの月経痛がみられるが、「月経痛に積極的に対処する」という考え方はそれほど多くはなく、セルフケア不足(意図的に症状に対処できず、痛みを軽減できない状態)によって月経痛をコントロールできず、日常生活に支障をきたしている現状である。 10代女性のセルフケア不足の背景には、母親が10代の時適切な月経痛対処の知識を身につける教育を受けてこなかったことや、さらにその母親などの影響で月経痛は我慢するものという考え方が定着し、月経痛に対処してこなかった経験があると考える。母親から教育を十分受けてこなかった女性も大学に進学する頃になるとセルフケアが確立するため、当事者へのセルフケア教育によって月経痛をコントロールすることが可能になる(福山,2017)。しかし、それより低い年代女性のセルフケアはある程度確立しているが、母親の月経痛対処の考え方に影響を受けやすく、母親の月経痛対処の指示に従うことが考えられる。そのため、母親にも月経痛対処の教育が必要だと考えた。 そこで、母娘を同時に教育プログラムの対象とし、母親の見守りの中でセルフケアを試行する過程を経て、月経痛をコントロールできるようになることを研究目的とした。 2017年度までは我が国の先行研究から文献レビューを行いプログラムを計画し、プレテストを実施した。インタビュー調査と質問紙調査を行い、結果からプログラムの方法を決定した。 2018年度は中学や高校の校長を通して研究協力を行い、許可が得られた学校の女性をリクルートし調査を開始した。 2019年度はデータ収集と分析を行った。文献レビューは口頭発表(2019,福山)と論文投稿(福山,2019)を完了した。プレテストの結果は発表(Fukuyama,2019)し、本調査の一部を発表した(Fukuyama,2020)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データは回収できているが、学内の膨大な業務量によって学会発表の準備が整っていない。急ぎデータ処理と分析を行っていきたい。
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今後の研究の推進方策 |
データ処理と分析、学会発表は自身の業務量との調整である。 研究計画は変更なく続行する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2019年の災害級の台風やcovid-19の影響で、情報収集や意見交換のための研究会参加費や、発表のための学会参加費、それらの旅費がまったくかからなかった。covid-19の影響が縮小したら活動を再開する予定である。
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