研究課題/領域番号 |
16K12126
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研究機関 | 人間環境大学 |
研究代表者 |
門脇 千恵 人間環境大学, 松山看護学部, 教授 (50204524)
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研究分担者 |
松坂 充子 聖徳大学, 看護学部, 講師 (20559512)
桂川 泰典 早稲田大学, 人間科学学術院, 准教授 (20613863)
加藤 美朗 関西福祉科学大学, 教育学部, 准教授 (40615829)
佐々木 和義 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (70285352)
西垣 里志 聖泉大学, 看護学部, 講師 (70611606)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 発達障害をもつ母親 / 開業助産師 / 保健師 |
研究実績の概要 |
【目的】神経発達障害である自閉スペクトラムが増加し、早期発見と早期療養の重要性が指摘されている。本研究は、乳幼児期のASD児の感覚障害や対人関係などの行動特徴を把握し、大規模調査の項目を得ることである。【方法】対象者は、中京地区の幼児期のASD児を持つ母親8名と幼児期の健常児をもつ母親13名。各郡を2群に分けて座談会形式で想起法による半構造化面接を行い、質的分析を行った。【倫理的配慮】研究分担者の所属する早稲田大学倫理委員会で承認を得(2016-194)、対象者には文書を示して口頭にて説明し、参加の同意を得た。【結果】健児では、1名の離乳食の好き嫌い以外には、乳児期の発達特徴に外れる行動はみられなかった。ASD乳児の行動特徴は、「聴覚」「表在感覚」「視覚」「味覚」「胎動」「玩具」「対人行動」の7カテゴリに分類された。どのASD児も複数のカテゴリにに渡る行動特徴を示したが、全員に共通する行動特徴は得られなかった。【考察および今後の方向性】乳幼児期のASD児は、感覚障害に由来する行動、同一性に関する遊び行動、対人行動と多岐に渡る行動特徴を示し個人差も大きいことが考えられた。育児環境による刺激の差も影響する可能性が示唆された。今後の研究については、昨年度のカテゴリを併せて、「子どもに対する障害の認識」「母親の心情」「子育て方法の悩み」「母親のリフレッシュ方法」「子どもに対して障害の子告知」などを生かして、開業助産師、保健師の面接インタビューガイドを作成する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究代表者の所属機関の変更、共同研究者の所属機関の学部改組のため、昨年同様研究が大きく遅延した。
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今後の研究の推進方策 |
研究代表者の所属機関において、研究倫理審査委員会が発足したので、アスペルガーの子どもを持つ母親、開業助産師、保健師のインタビューガイドを作成し、研究倫理審査委員会の承認を得て、早期に研究を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
【理由】今年度は、研究の基礎を行っただけになった。6名の研究者が集まって打ち合わせを行ったのは、1回のみで他の学会と併せて行った。そのため、本科研費からの出張ではなく、他の補助金を使用したとのことであった。研究分担者は今年度使用分と次年度基金をもとに研究を行う予定である。 【使用計画】次年度は、発達障害の子どもに対するイメージ、対応について開業助産師、保健師の認識について5月末に埼玉医科大学で打ち合わせを行い、インタビューガイドを作成する予定である。したのち、インタビューガイドを作成本大学での倫理委員会に提出し、面接調査を行う予定である。そのための旅費、謝金に使用する。 進捗状態が悪い場合は、研究延長申請し大規模調査を行い、調査研究を終了し、成果発表にこぎつけたいと思っています。
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