研究課題/領域番号 |
16K12147
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
谷口 初美 九州大学, 医学研究院, 教授 (30295034)
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研究分担者 |
川田 紀美子 九州大学, 医学研究院, 准教授 (70709592)
野口 ゆかり 九州大学, 医学研究院, 講師 (70304847)
末次 美子 九州大学, 医学研究院, 助教 (70437789)
佐藤 洋子 九州大学, 医学研究院, 助教 (90778812)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 妊婦肥満 / アクションリサーチ / モンゴル / 肥満の認知度 / 行動変容 / 助産師の保健指導 / 巨大児出産 / PDCAサイクル |
研究実績の概要 |
研究計画では、巨大児出産の原因を明らかにし、妊婦肥満の予防・改善に対する助産師の保健指導を確立し、より質の高い助産サービスとしてのEvidence Based Practice (EBP)を持続的に推進することが目的である。 (方法)H27年度の調査、ワークショップを踏まえ、今後3年間でPDCAサイクルを使用したアクションリサーチにより実施する。①助産師の妊婦肥満の知識度と保健指導への取り組み、②妊婦の妊娠中の食生活と行動変容の全国調査をもとに、③モンゴル国の母子保健指標:生下時体重、妊娠中の体重増加、妊産婦死亡率、乳幼児死亡率等の推移、④この共同研究とモンゴル助産師会の組織強化の関連を最終評価とする。 <H28年度の研究のプロセス> H28,8月ウランバートル市内のモンゴル厚生省大会議場にてモンゴル21県のモンゴル助産師会支部長等(110名の助産師)を対象とした妊婦肥満の予防のためのセミナーと日本助産師会とモンゴル助産師会とで作成したパンフレットを保健指導に用いるためのワークショップを開催した(Action、Plan)。パンフレットを用いての妊婦肥満予防の保健指導の評価は高く、各勤務先での使用価値が認められ、全国で実施された。その際、参加した助産師を対象にプレテスト実施その成果をH29年3月に開催された日本助産学会で発表した。 H29年1月国立モンゴル医科大学の倫理審査の許可が下り、第1回全国調査(助産師・出産後の母親を対象)に向けて説明会をウランバートルで行い、H29年3月から4月にかけて全国調査(アンケート調査:助産師800名、出産後の母親2000名)を実施した。その結果を基に今年8月第2回のセミナー・ワークショップで報告し、更なる改善のための保健指導のアクションリサーチを展開する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初全国調査は5月を予定していたが、モンゴル助産師会の都合で早く実施したいとの希望があり、モンゴル医科大学の倫理審査が許可されて3月中旬から開始する事となった。
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今後の研究の推進方策 |
アンケート回収が4月上旬に終了した。今後、データエントリー、分析を7月までに終了する予定である。 H29年8月18日第2回セミナー・ワークショップをウランバートルにて開催する予定である。対象者は、モンゴル助産師会会員の助産師120名、日本助産師会助産師20名、産婦人科医の予定である。その際、第1回目の全国調査の結果を報告し、ワークショップでその結果を基に更なる現状を改善するための対策、保健指導をグループディスカッションで討論し、次年度の方針を決める。決定した保健指導を各医療施設で実行(Do)して、来年3月中旬に第2回の全国調査(大正:助産師、産後の母親)を開始する。 また、本年度のモンゴル国の母子保健状況と本調査によるモンゴル助産師会と21県の支部との関係性を図る助産師協会の組織強化の尺度(MACAT)をモンゴル助産師会に依頼し、昨年度と比較する。
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次年度使用額が生じた理由 |
全国調査アンケート用紙の印刷費が3月末まで請求されなかったため、次年度の使用として繰り越されることとなった。
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次年度使用額の使用計画 |
3月に実施された全国調査のアンケートの印刷代の一部として使用する予定。
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