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2016 年度 実施状況報告書

超重症児の家族への在宅レスパイトを柱とした戦略的レスパイトサービスモデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K12150
研究機関熊本大学

研究代表者

生田 まちよ  熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 講師 (20433013)

研究期間 (年度) 2016-10-21 – 2019-03-31
キーワード超重症児 / 在宅レスパイト / 介護負担 / 入所施設 / 訪問看護
研究実績の概要

24時間の絶え間ない観察や濃厚なケアが必要な超重症児の家族の介護負担は大きい。この介護負担を軽減するためにレスパイトサービスは必要不可欠である。しかし、超重症児の利用可能なサービスは不足していたり、家族も利用することに躊躇したりする場合ある。今年度は3タイプの医療的ケアを行なう超重症児のレスパイトサービスの現状と課題について検討した。
1.医療型特定入所施設A:利用者の75%が人工呼吸器を装着していた。超重症児を日帰りで預かる施設Aは、子どもたちの送迎、専門的呼吸ケアをはじめとする医学的ケアを行なうだけでなく、自然と触れ合える芋ほり体験、プール遊びなど発達を促す遊びを取り入れるなど、その人らしく生き生きと輝けるサービスを行っていた。子どもたちが楽しみ笑顔になることで、家族は安心してレスパイトサービスを受けることに繋がっていた。
2.重症心身障害児施設Bでのローリングベッド(有期入所)システム:ローリングベッドサービスとは、1つのベッドを1年間で複数の利用者で回転(ローリング)させるシステムである。1回の利用期間は1ヵ月で、年に複数回利用できる。障害児施設Bで初めてレスパイトサービスを受ける利用者は、家族以外の人の介護を受けて生活する体験と入院による健康管理ができるものであった。また、家族は自身の健康管理やリフレッシュをすることが可能であった。障害児施設でのサービスの利点をとらえてサービスの提供が行なわれていた。課題としてベッド数の増加が上げられた。
3.在宅での定期的長時間訪問看護によるレスパイトサービス:研究事業で実施した超重症児と家族が、自宅で定期的に長時間訪問看護(6時間から12時間)によるレスパイトサービスを実施した。療養環境を変えず、顔なじみの訪問看護師が支援することで親が子どもを預けることへの罪悪感や不安も軽減していた。費用や訪問看護ステーションの体制など課題でった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

本研究が、10月からの開始であったこと、また、アンケートやグループインタビューなど行う予定の対象者が熊本地震の災害での被災者となり実施することが難しかった。このため、できる範囲での情報収集となった。

今後の研究の推進方策

次年度は、超重症児家族へのアンケートやグループインタビュー、レスパイト提供者への調査を進めていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

研究実施開始が遅れて当初の計画よりも遅れが生じたため

次年度使用額の使用計画

本年度、遅れていた対象家族への全国調査やレスパイト提供者への調査を研究計画に沿って実践していく。また、レスパイトケア施設調査や成果発表のための旅費に使用する予定である。

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公開日: 2018-01-16  

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