| 研究課題/領域番号 |
16K12152
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| 研究機関 | 宮城大学 |
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研究代表者 |
三上 千佳子 宮城大学, 看護学群(部), 講師 (90549990)
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| 研究分担者 |
佐藤 幸子 山形大学, 医学部, 教授 (30299789)
今田 志保 (佐藤志保) 山形大学, 医学部, 助教 (00512617)
武田 淳子 宮城大学, 看護学群(部), 教授 (50157450)
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| 研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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| キーワード | 慢性疾患患児 / 採血 / ケアモデル |
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| 研究実績の概要 |
本研究は，慢性疾患をもち繰り返し採血を受ける幼児のための採血ケアモデルを開発することを目的としている。
平成30年度は，採血ケアモデルの作成に向け，小児科外来で繰り返し採血を受ける慢性疾患に罹患している幼児の縦断的な参加観察から得られたデータより，繰り返し採血を受ける幼児への採血場面における保護者の関わりについて分析を行った。その結果，幼児が処置室に入室し注射針穿刺直前までの場面では，保護者は「子どもと看護師の繋がりをつくる」「子どもの躊躇を断ち切る」「子どもと採血の場を共有する」「その子らしく採血を受けられるよう支える」「その子の頑張る力を支える」といった関わりを行っていた。注射針穿刺から注射針抜針までの場面では，「子どもと採血の場を共有する」「子どもの気を他にそらせる」関わりを行っていた。注射針抜針後から処置室退室までの場面では，「その子なりの頑張りを認める」「気持ちの消化を助ける」「子どもを採血の場から日常に移行させる」関わりを行っていた。これらの結果より，保護者が，子どもと看護師の橋渡しをするように会話を取り持つことで，子どもと看護師が関係を構築することにつながっていくことや，保護者が子どもの希望やいつもの採血方法を代弁することで，その子らしく採血を乗り切ることにつながることなど多くの示唆が得られた。
今後，採血ケアモデルの作成にあたって，採血を受ける慢性疾患患児への看護師の好ましい関わりを明らかにする。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
繰り返し採血を受ける幼児のための採血ケアモデル作成という目的を達成するために，縦断的に収集したデータを患児，保護者，医療者のそれぞれの側面から分析する必要があった。小児看護学の専門家ならびに質的研究の専門家からのスーパーバイズを受けながらデータ分析をするために時間を要した。
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| 今後の研究の推進方策 |
令和元年度の計画では，慢性疾患患児の採血場面の縦断的参加観察の実施と，データの分析を継続する。分析結果は，関連する文献ならびに理論によりケアの裏付けを行い，採血ケアモデル（案）を作成する。小児看護学の専門家へのインタビューを行い，採血ケアモデル（案）の妥当性の検討を行う。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
平成30年度の計画では，慢性疾患患児の採血場面の縦断的参加観察を実施する予定であったが，調査施設の調整がつかず調査が行えなかったため，旅費，人件費，謝金等の経費の使用が少なかった。平成30年度の繰越金は，調査のための旅費と人件費，謝金，研究成果を発表するための学会参加費ならびに旅費として使用する。
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