研究課題/領域番号 |
16K12154
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
添田 啓子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (70258903)
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研究分担者 |
松本 宗賢 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (10736482)
田村 佳士枝 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (60236750)
櫻井 育穂 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (30708516)
勝本 祥子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (50742433)
望月 浩江 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (50612595)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | セルフケア / 組織的教育介入 |
研究実績の概要 |
28年度は施設と研究計画と教育介入の打ち合わせを行い、教育介入を開始した。教育介入は、合同プロジェクト会議5回を実施、9事例の事例検討とリフレクションを実施した。事例は展開が難しいと課題であった急性期・集中治療・周手術期の事例、家族のケア能力等について、オレムセルフケア不足理論を用いた看護展開を検討した。合同プロジェクト会議メンバーが各部署で活動を行いその成果を合同プロジェクト会議に報告、共有した。各部署で勉強会や事例検討会が盛んに行われた。事例検討会は、計175回。述べ数205+α名のスタッフが参加した。これは前年度の79回と比較し、2倍以上の回数となった。教育介入の成果として、部署のリフレクションでは、部署の変化として[話し合いにより、各々がセルフケアの視点で情報を取りアセスメントできるようになった][家族参画型計画が増加した][子どもや家族ができたと感じると看護が実感できる]などが抽出され、事例検討会の回数とともに内容的にも変化が進んでいると考えられる。記録監査ではH27年11月~28年8月に行った3回の監査の合計得点が1回目41.0点(50.7%)、2回目46.8点(57.8%)、3回目47.7点(58.8%)で平均45.2点(SD±3.6)であった。項目の得点率ではアセスメントが他より低く約4割であった。しかし、全ての項目において1回目より3回目の方が得点率は高かった。監査コメントは、1回目31項目 、2回目43項目、3回目73項目と増加した。内訳は、情報収集25、アセスメント48、問題・計画立案24、問題・計画修正18、経過記録・計画評価32項目であった。問題計画・修正立案に関する得点率の増加や、子どもの変化に応じた計画立案がタイムリーに出来ていることは、オレム標準看護計画の導入が浸透し実践の中で活用されていると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
教育介入として、合同プロジェクト、部署の活動は、予測を超えて行われた。 効果検証も28年度に予定したものは実施できた。 リフレクションの分析はやや遅れているが、それ以外は順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
29年度も合同プロジェクトによる教育介入を進める。また、教育介入として実施予定の記録監査表を使った看護過程研修プログラムを作成中である。29年度後期に実施予定のこどもと家族の質問紙調査の質問紙作成を進めている。これらの内容について、施設と打ち合わせ、内容の調整を進めて29年度に実施する。リフレクションいついては、分析を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
質問紙調査に使用する尺度の作成準備にかかる費用や、教育介入プログラムの作成準備のための予算執行が29年度に繰り越したため。
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次年度使用額の使用計画 |
質問紙調査作成に使用する尺度の作成準備と、教育介入プログラムの作成準備に使用する。
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