研究課題/領域番号 |
16K12156
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研究機関 | 千葉県立保健医療大学 |
研究代表者 |
西野 郁子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (80279835)
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研究分担者 |
石川 紀子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 講師 (70312965)
齊藤 千晶 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 助教 (70347376) [辞退]
中山 静和 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 助教 (30728051)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 慢性疾患患児 / 入学 / 学校生活 / 親 |
研究実績の概要 |
本研究は、学校生活において配慮が必要な慢性疾患患児とその親を対象として、小学校入学に向けた幼児期からの慢性疾患患児への支援プログラムを開発することを目的としている。しかし、ここ数年で対象者である慢性疾患患児に対応するための小学校等でのガイドラインなどが変更されつつあることがわかり、支援ツールと援助指針の開発というように具体的な支援方法に修正を加えることとした。平成30年度には、食物アレルギーのために学校生活において配慮が必要な子ども(小学1年生~3年生)の親を対象にした面接調査を実施した。令和元年度は、平成30年度の調査結果を分析し、学術集会でのポスター発表、論文投稿を行った。発表および論文投稿における分析・考察を通して、以下のことが明らかになった。 1.慢性疾患をもつ子どもの小学校入学前の親の準備として、学校の対応方針について情報を得て、実状に合わせた要望を学校関係者に提示できるようにすることが必要である。2.親が事前に子どもに症状への対応を説明し理解を促していても、小学校低学年の子どもは、症状出現時に症状を自覚して行動が取れることは難しいということを予想し、症状出現時の対応を親と学校関係者の両者で確認しておく必要がある。3.学校関係者の食物アレルギーに対する認識や理解は以前よりも進んでいるが、入学前の相談だけでは想定しきれない事態があり、学校生活の中で新たな相談・連携が必要であることを、親・学校関係者共に認識しておく必要がある。4.幼少期から家庭の内外で食物アレルギーに対応してきた親が、これまでの経験を活かして、自信をもって入学に向けた相談の準備を進めていけるように働きかける支援が必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
慢性疾患患児に対応するための小学校等でのガイドラインなどが変更されつつあることがわかり、支援ツールと援助指針の開発というように具体的な支援方法に修正を加え推進してきた。しかし、計画していた内容と関連性のある資料が他の機関より令和元年度に公開され、そのような資料の活用も踏まえ、さらに研究計画の見直しが必要になった。そのため、研究推進計画より遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度は、補助事業期間延長の申請を行った。今年度は支援ツールの作成作業と支援の試行を進めていく予定であり、残金の助成金を使用する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
計画していた内容と関連性のある資料が他の機関より令和元年度に公開され、そのような資料の活用も踏まえ、支援ツールと援助指針の開発の推進に見直しが必要になった。そのため、研究の推進が計画より遅れ残金が発生した。令和2年度は、補助事業期間を延長し、支援ツールの作成作業と支援の試行を進めていく予定であり、残金の助成金を使用する。
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